2024/09/18
防災・危機管理ニュース
【深セン時事】中国南部・広東省深センで18日朝、日本人学校に登校していた10歳の男子児童1人が44歳の男に刃物で刺され、負傷した。男児は病院に搬送され、治療を受けている。現地当局が男を拘束し、犯行の動機などを調べている。
中国外務省や地元警察などによると、深セン市南山区で同日午前8時(日本時間同9時)ごろ、男児が徒歩で登校中、校門から約200メートル離れた場所で男に刺された。負傷の程度は不明。学校は臨時休校となり、保護者が子供を迎えに来た。
森屋宏官房副長官は同日の記者会見で、在広州日本総領事館などが中国側に対し、日本人の安全確保や詳細な情報共有を求めたと説明。現地に職員を派遣し、事実関係の確認や関係者との連絡などを行っていると述べた。
深センは香港に隣接し、大手IT企業などが集まっている。「中国のシリコンバレー」と呼ばれ、多くの日系企業も拠点を置く。
また、中国東部・江蘇省蘇州市でも6月、日本人学校のスクールバスを待っていた日本人母子が男に刃物で襲われ負傷。案内係の中国人女性が死亡した。
18日は満州事変の発端となった柳条湖事件から93年に当たる。中国では「国恥の日」とも呼ばれ、反日感情が高まりやすい。在中国日本大使館などは今回の事件を受け、外出時は不審者など周囲の状況に留意するよう在留邦人に呼び掛けた。
〔写真説明〕記者会見する森屋宏官房副長官=18日午前、首相官邸
〔写真説明〕日本人学校の男児が刺されたとみられる現場=18日、中国広東省深セン市
(ニュース提供元:時事通信社)


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