【カイロ時事】イスラエル軍は15日、イエメンから発射された地対地ミサイルがイスラエル中部の「空き地に落下した」と発表した。軍は迎撃を試みたが、破片による建物などへの被害が出ているほか、避難途中に9人が軽傷を負ったと報じられている。イエメンの武装組織フーシ派が攻撃を認めた。ロイター通信は、「フーシ派のミサイルがイスラエル領空深くに初めて侵入した」と伝えた。
 フーシ派は、パレスチナ自治区ガザでイスラエルと交戦するイスラム組織ハマスに連帯。たびたびイスラエル攻撃を実施している。
 軍によれば、ミサイルはイスラエル東方から侵入した。地元紙エルサレム・ポストは、軍情報筋の話として、ミサイルを撃ち落としたものの、イスラエル領空外での迎撃に失敗したと伝えた。
 フーシ派は声明を出し、極超音速型のミサイルを使用したと主張。「ミサイルは2040キロの距離を11分半で移動し、シオニスト(イスラエル人)を恐怖とパニックに陥れた」と成果を誇示した。
 これに対し、イスラエルのネタニヤフ首相は閣議で、「われわれが重い代償を科すことを(フーシ派は)知っているはずだ」と警告した。 
〔写真説明〕15日、イスラエル中部のテルアビブ近郊で、イエメンから発射されたとされるミサイルが落下した空き地(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)