2024/09/11
防災・危機管理ニュース
気象庁の南海トラフ地震の評価検討会会長を務める平田直東京大名誉教授が11日、日本記者クラブで記者会見した。8月に同庁が発表した同地震の「臨時情報(巨大地震注意)」について「制度が広く知られたことは非常に良かった」と評価する一方、「一部で予知だと誤解されたのは残念。予知情報ではない」と改めて強調した。
平田氏は「現在の科学的知見からは、確度の高い地震の予測は難しい」として、2017年に地震予知を前提としない現行の仕組みに転換した経緯を説明。「(当時)断腸の思いで地震予知はできないと申し上げた。いまだに予知の呪いにとらわれているのはメディアではないか」と指摘した。
平田氏は臨時情報について「日ごろからの地震対策の再確認を促すためのもの」と強調。「巨大地震は何の前触れもなく発生する。社会全体で備えることが重要だ」と呼び掛けた。
〔写真説明〕南海トラフ地震の臨時情報について日本記者クラブで会見する東京大の平田直名誉教授=11日午後、東京都千代田区
(ニュース提供元:時事通信社)
- keyword
- 地震
- 南海トラフ地震臨時情報
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
なぜ製品・サービスの根幹に関わる不正が相次ぐのか?
企業不正が後を絶たない。特に自動車業界が目立つ。燃費や排ガス検査に関連する不正は、2016年以降だけでも三菱自動車とスズキ、SUBARU、日産、マツダで発覚。2023年のダイハツに続き、今年の6月からのトヨタ、マツダ、ホンダ、スズキの認証不正が明らかになった。なぜ、企業は不正を犯すのか。経営学が専門の立命館大学准教授の中原翔氏に聞いた。
2024/11/20
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/11/19
-
ランサム攻撃訓練の高度化でBCPを磨き上げる
大手生命保険会社の明治安田生命保険は、全社的サイバー訓練を強化・定期実施しています。ランサムウェア攻撃で引き起こされるシチュエーションを想定して課題を洗い出し、継続的な改善を行ってセキュリティー対策とBCPをブラッシュアップ。システムとネットワークが止まっても重要業務を継続できる態勢と仕組みの構築を目指します。
2024/11/17
-
-
セキュリティーを労働安全のごとく組織に根付かせる
エネルギープラント建設の日揮グループは、サイバーセキュリティーを組織文化に根付かせようと取り組んでいます。持ち株会社の日揮ホールディングスがITの運用ルールやセキュリティー活動を統括し、グループ全体にガバナンスを効かせる体制。守るべき情報と共有すべき情報が重なる建設業の特性を念頭に置き、人の意識に焦点をあてた対策を推し進めます。
2024/11/08
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2024/11/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方