厚生労働省は6日、2024年度版「労働経済の分析」(労働経済白書)を公表した。企業が必要とする労働力に対する供給力の乖離(かいり)を時間単位で分析した結果、宿泊・飲食サービス業や医療・福祉などで深刻な人手不足が起きていると指摘した。インバウンド(訪日客)増加や高齢化で需要拡大が見込まれる中、一定の賃金確保と労働環境改善による離職防止が重要とした。
 国内の労働力は、コロナ禍で供給過多となったが、23年には年間9億時間分の供給不足に陥った。産業別では宿泊・飲食サービス業が2億5128万時間、医療・福祉が2億731万時間、企業などが必要とする労働時間に足りなかった。 

(ニュース提供元:時事通信社)