クーラーで寒い時、どうしてます?(Photo AC)

まだまだ酷暑が続いていると思ったら、急な雷雨でぐっと気温がさがったり、そうかと思うと湿度が高くて暑く感じたりと体温調整に気をつかう時期ですが、みなさまお体お健やかにおすごしでしょうか?

先日、「女性防災ネットワーク・東京」の立ち上げ人としてキッフオフミーティングを開催しました。当日の内容はこちら。

多様な視点でつながりをつくる「女性防災ネットワーク・東京」設立
ストロングタイズからウィークタイズへ 
(リスク対策.com)

その話題はまたいずれ書くことにして、このイベント、私は主催者側として動いていたのですが、空調のご要望が多くありました。

満席となる96人が参加されたので、熱気もあって、温度を上げると暑く、下げると寒いと感じる方がいらっしゃいました。何度か上げたり下げたりしていました。
 
個人の体感の差があることもありますし、クーラーの送風口の近くでは、他より寒く感じます。会場の形もありますが、クーラー本体の温度調整でみなさんの体感にあわせるのはなかなか難しいな思った次第です。

で、そこで気づいた事があります!空調対策として、カーディガン、ショールなどをご持参される方が多いのです。それが普通だけど、それ以外何があるの?と思われるかもしれません。

でも、それだとクーラーの寒さは防げないのです。なぜかというとクーラーからは風が吹き出していることが多いのです。そうすると、風によって体が冷やされているので、風を防がないと寒さがとれないのです。

ショールやカーディガンは空気をためる素材です。空気は自然界最強の断熱材なので、空気がたまれば暖かくなります。でも、夏仕様のものはちょっと透け感もあったりして、冬仕様のように目がつまっていませんよね。風がふくとせっかく体温であたためた空気も逃げていってしまうのです。だから風がある、通風孔の真下などでは夏仕様のショールやカーディガンを上に羽織っても寒く感じるのです。

クーラー対策に薄地の防風素材を準備しておく、これがコツです。ほんの少しの時間でも、防風を身にまとうと体温であたたまった空気をためることができるので、寒さが素早くとれていきます。

飲み会などで鍋物がでる時など、室内の温度がかなり下がっている時ってありますよね。防風の服は必ず持っていくようにしています。アウトドア製品の防風素材のものはとにかく軽いので、カバンにいれても邪魔にならないのがいいです。カーディガンより軽くてかさばらないものもあります。

で、防風の服を着ていてちょっと暑く感じたら、汗が出る前にすぐ上着を脱ぐ、これを繰り返してみてください。汗で水がつくと、体は気化熱でぐんぐん冷えるので、逆効果になってしまいます。

クーラーには防風対策で!

空調そのものを自由に変えられない時もあるので、クーラーに防風テクニックは是非覚えておいてほしいです。

この空気、風、そして水の関係についての過去記事はこちら。災害対策にもこれからの防寒対策にも重要なので、お時間あるときにでも読み返していただければ嬉しいです!

ダウンジャケット、たくさん服を着こんだ上に着てませんか?ダウンは体温で温めて羽をふくらませるもの。肌に近い方が暖かい!(リスク対策.com)

ちなみに空気と風と水を利用するのは、夏は冬と逆のことをすればいいので、夏にも使えます。この夏、猛暑だったので、こんな報道もありました。

体操着のシャツの裾は、ズボンから出した方が涼しい――。感覚的には当たり前だが、今月3~5日に群馬県高崎市で行われた理科教育の研究会で、これを「科学的」に実証した発表があった。

(中略)

その結果、アウトの状態で屋外運動を終えた2分後の温度は29~30度前後で、インの生徒よりも最大で4度ほど低かった。体育館での運動1分後の比較でも、アウトの方が最大5度程度低かった。

「裾を出せば風通しが良くなり、熱を逃がしやすい。アウトの効果は大きい」と、富田教諭は話す。

指導は「出さない」体操着の裾出せば4度涼しい(読売オンライン)

(※リンク先はGoogle Webキャッシュです)


これも、空気と風のことがわかっていたら理由がわかるはずです。

シャツの裾をズボンにいれると、空気をためて風の通りが悪くなりますね。動かない空気は自然界最強の断熱材です。夏は空気をためない、冬はためる・・空気は何よりも身近な存在なので、災害時も普段もぜひ利用してください。

ということで、夏は大きめの服を裾をズボンに入れずに風をとおすようにして着ていただくのが少しでも暑さをやわらげるポイントでしたが、寒くなってきたら、風をふせぎ空気をためる方向にシフトしていただけばと思います。

実は書籍のほうが、このあたり全部の過去記事をまとめてすっきり編集しているので、読みやすいです・・と、宣伝です。すみません!!

「りすの四季だより」絶賛発売中です!

書籍もそうですが、9月1日関東大震災の日も近いので、防災について何かあらためて考えていただく機会を設けていただければ、とっても嬉しいです♪

(了)