【ベルリン時事】ドイツ政府は11日、国内通信事業者と、高速大容量規格「5G」網で中国通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)と中興通訊(ZTE)製品の使用を段階的に禁止することで合意したと発表した。経済安全保障の観点から、中国機器の使用は危険と判断した。
 独メディアによると、対象となる機器の5~6割で中国製品が使用されている可能性がある。事業者は、データセンターなど中核施設の機器を2026年末までに、基地局やアンテナ設備の機器は29年末までに他社製品に置き換える必要がある。
 フェーザー内相は「妨害行為や諜報(ちょうほう)活動の脅威を前にして、安全で強靱(きょうじん)な通信インフラの重要性が明確になっている」と強調した。ただ、英仏など周辺国と比べて中国機器の排除決定に時間を要した上、移行期間が企業にとって有利な長さに設定されたことに与党からも批判の声が上がっている。 

(ニュース提供元:時事通信社)