【ロンドン時事】英下院(定数650)総選挙の投票は4日午後10時(日本時間5日午前6時)に締め切られ、即日開票された。投票終了直後に発表された出口調査結果によると、スターマー党首率いる労働党が大勝し、政権交代が確実となった。スナク首相の保守党は歴史的惨敗を喫し、14年間守ってきた与党の座を明け渡すことになる。
 BBC放送などテレビ各局が合同で行った出口調査では、労働党は過半数(326議席)を大幅に超える410議席を獲得。保守党は解散前から200以上減らし131議席に落ち込む。5日朝(同午後)にも大勢が判明する見通し。
 当選を決めたスターマー氏は「今夜、全国の人々が声を上げた。彼らは変化を求めている。今こそわれわれが結果を出す時だ」と演説した。
 保守党はモーダント下院院内総務、シャップス国防相、チョーク法相が相次ぎ落選。ほかの閣僚や重鎮も落選するとみられ、「壊滅的大敗」(英メディア)に見舞われる可能性もある。スナク氏も労働党候補と激しく争っており、英メディアによると落選すれば現職首相としては初めてとなる。
 二大政党以外では、英国の欧州連合(EU)離脱運動を主導したファラージ党首の右派ポピュリスト政党リフォームUKも注目を集めた。出口調査によれば、同党の獲得議席は労働党、保守党、中道左派・自由民主党(61議席)に次ぐ13議席で、ファラージ氏も初当選を果たした。小選挙区制のため小政党の勢力拡大は困難だが、支持層が一部重なる保守党にとっては脅威だ。 

(ニュース提供元:時事通信社)