【マニラ時事】フィリピンのテオドロ国防相は24日、記者会見し、同国が実効支配する南シナ海のアユンギン(中国名・仁愛)礁への物資運搬に関し、「日程を事前に公表することはない。マルコス大統領も同意している」と言明した。ベルサミン官房長官は21日、運搬日程を事前に通知する方針を示し、「マルコス氏も了承した」としていたが、これを取り消した形だ。
 テオドロ氏は「マルコス氏が23日に(南シナ海に面する西部の)パラワン島を訪れ、物資運搬に当たった兵士らを慰問した後、事前通知の方針を却下した」と説明した。さらに、アユンギン礁近くで17日に起きた中国海警局の船舶と比物資運搬船の衝突は「(ベルサミン氏が指摘した)誤解に基づく偶発的な事故ではなく、中国の意図的な妨害行為だ」と述べた。 
〔写真説明〕フィリピンのテオドロ国防相=5月24日、マニラ(EPA時事)

(ニュース提供元:時事通信社)