2024/05/24
防災・危機管理ニュース
【カイロ時事】ロイター通信は23日、パレスチナ自治区ガザ最南部ラファで、イスラエル軍とイスラム組織ハマスによる接近戦が発生したと報じた。地元保健当局などの話としている。軍はこのほか、ガザ各地で空爆や地上戦を実施し、23日だけでパレスチナ人少なくとも60人が死亡したという。
ラファの住民はロイターに「(イスラエル軍は)西方へ進軍している。人口密集地域に近接した場所にいるが、まだその中に侵攻していない」と語った。
軍のハガリ報道官は23日、「ハマスはラファにおり、人質を取っている。そのためにラファで作戦に従事している」と指摘。その上で「(作戦は)標的を絞った、緻密な方法で実行している」とし、民間人の被害抑制に努めているとの認識を強調した。現在ラファで行っている作戦で約180人の戦闘員を殺害したという。
また、ハマスが再結集していると伝えられるガザ北部でも軍の作戦が続いている。軍によると、「テロリスト」に目標を定めた作戦を実行し、ジャバリヤではハマスの現地司令官を殺害した。
イスラエル軍は24日、ジャバリヤで人質3人の遺体を収容したと発表。ネタニヤフ首相は声明で、「国家的、道徳的義務がある」と人質奪還に向けてあらゆる手を尽くしていると述べた。
一方、米ネットメディア「アクシオス」は24日、ガザでの戦闘休止と人質解放を巡る間接交渉の再開に向け、米高官が同日パリに到着したと報じた。イスラエルとカタールの高官と会談する。
ただ、イスラエルは最近、国際刑事裁判所(ICC)の主任検察官によるネタニヤフ氏の逮捕状請求や、スペインなど欧州3カ国によるパレスチナの国家承認方針などを受けて態度を硬化。ハマスとの戦闘休止と人質解放交渉を「一層困難にする」(外務省幹部)と反発している。
〔写真説明〕イスラエル軍の空爆を受けて黒焦げになった漁船の間を歩く少年=22日、パレスチナ自治区ガザ最南部ラファ(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)
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