2024/03/31
防災・危機管理ニュース
小林製薬(大阪市)が製造した紅麹(べにこうじ)配合サプリメントを摂取した人に健康被害が確認された問題で、厚生労働省と和歌山県は31日、食品衛生法に基づき、同社子会社の和歌山工場(同県紀の川市)を立ち入り検査した。青カビ由来の天然化合物「プベルル酸」が原因の可能性があり、同省などは製造工程を詳しく調べる。
和歌山工場は昨年12月に閉鎖した小林製薬の大阪工場(大阪市)の設備が移設されており、サプリの原料を製造していた。厚労省の立ち入りは30日の大阪工場に続き2回目。
和歌山工場には31日午前9時半ごろ、厚労省の職員約10人が到着。かばんを手に無言で敷地内へと入っていった。小林製薬の担当者は連日の立ち入りについて「原料は1月以降も出荷していた。早く(原因を)解明するために、しっかり誠実に対応する」と話した。この日の検査は約5時間で終了した。
厚労省によると、健康被害の訴えがあったサプリ「紅麹コレステヘルプ」について小林製薬が検査したところ、製品ロットからプベルル酸が検出された。プベルル酸は抗生物質としての特性がある一方、毒性が非常に強いといい、同社から原料などのサンプルの提供を受け、国立医薬品食品衛生研究所(川崎市)で分析を急ぐ。
同社は「紅麹コレステヘルプ」のほか、「ナイシヘルプ+コレステロール」と「ナットウキナーゼさらさら粒GOLD」など約30万袋の自主回収を発表している。
〔写真説明〕立ち入り検査のため小林製薬子会社の和歌山工場に入る厚生労働省職員=31日午前、和歌山県紀の川市
(ニュース提供元:時事通信社)
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