参院予算委員会は25日、岸田文雄首相と関係閣僚が出席して集中審議を行った。首相は自然災害による建物被害を迅速に認定するため、デジタル技術の活用に取り組む考えを示した。能登半島地震を踏まえたもので、「新技術の導入など災害対応の強化策を緊急にまとめるよう指示している。調査手法の高度化、迅速化に取り組む」と述べた。国民民主党の浜口誠氏への答弁。
 公明党の石川博崇氏は、選択的夫婦別姓制度の導入に向けて早期に結論を出すよう求めた。首相は世論が割れていると指摘し、「それぞれの立場で国民に働き掛け、理解を得る努力をしていくことが求められている」と述べるにとどめた。
 立憲民主党の牧山弘恵氏は、自民党の杉田水脈衆院議員がアイヌ民族などへの差別的な投稿をした問題について追及。首相は「政治家は発言の影響力を十分に自覚するとともに、言動に説明責任を果たしていくことが重要だ」と答えた。 
〔写真説明〕参院予算委員会で挙手する岸田文雄首相=25日午後、国会内

(ニュース提供元:時事通信社)