ダイハツ工業は25日、国内で完成車を生産する3工場の生産を停止した。自動車の製造・販売に関する認証申請試験の結果で不正行為を行っていたため。26日に残る1工場も停止し、休ませる従業員には休業手当を支払う。国土交通省は、安全性や環境性能に関する保安基準に適合するかどうかの確認が済むまで出荷を停止するよう指示している。停止は来年1月末まで続く見通しで、再開の時期は不透明だ。
 25日に停止したのは、滋賀工場(滋賀県竜王町)、京都工場(京都府大山崎町)、子会社ダイハツ九州の大分工場(大分県中津市)。26日には本社工場(大阪府池田市)の生産も停止し、国内で完成車を生産する4工場のすべてが止まる。22日にはエンジンを製造するダイハツ九州久留米工場(福岡県久留米市)の生産も停止した。
 ダイハツは25日、生産停止中に従業員に支払う休業手当の扱いを巡り、労働組合との間で、9割程度を補償したコロナ禍の際と同等の水準で合意したことを明らかにした。対象は主に夜勤に入る予定だった従業員。夜勤以外の従業員は、生産停止中も工場の維持作業などで出勤させるという。 
〔写真説明〕ダイハツ工業の看板

(ニュース提供元:時事通信社)