23日午後8時55分ごろ、奈良県下北山村の国道169号で、「土砂崩れが発生し、車が巻き込まれている」と110番があった。50代男性が運転する軽乗用車が土砂に埋まり、約7時間後に救助。病院に搬送されたが、命に別条はない。県警や消防などによると、少なくともほかに車1台が巻き込まれた可能性があり、25日から捜索を再開する。
 県警吉野署などによると、道路沿いの斜面が高さ約5メートル、幅約20~30メートルにわたって崩落し、道路をふさいだ。現場は三重県境に近い池原貯水池周辺で、5月にも雨の影響で土砂崩れが発生。防護柵が設置されていたという。
 救助された男性は「前に何台か走っていた」と話しており、同署や消防は複数の車が巻き込まれた恐れがあるとみていたが、二次災害の危険性から24日早朝に捜索を一時中断。その後、赤外線カメラなどで調べた結果、少なくとも1台が巻き込まれたとみられる。
 同署には、和歌山県から三重県に釣りに向かった70代男性と連絡が取れないとの通報があり、現場の国道を通った可能性があるという。 

(ニュース提供元:時事通信社)