脚立やシュレッダーの使い方を誤ると、転落や火災など思わぬ事故につながる。大掃除や片付けの機会が増える年末を前に、製品評価技術基盤機構(NITE)が正しい使い方を確認するよう呼び掛けている。
 昨年度までの5年間にNITEに通知があった脚立やはしごの事故情報は93件。83人が負傷し、半数は重傷だった。事故の4割は、設置場所が不安定だったり、天板をまたぐなど危険な体勢で使ったりして転倒した例だった。
 新潟県では2021年11月、男性がぬかるんだ地面に脚立を置き、天板をまたいでボルトを締めていたところ、バランスを崩して転倒し、軽傷を負った。
 テレワークの拡大で家庭での使用も増えたシュレッダーは、紙詰まりを解消しようと潤滑スプレーなどを吹き付けて、引火する事故が毎年発生している。可燃性ガスを含んだスプレーだと、シュレッダー内に滞留したガスに静電気やスイッチの火花で火が付くこともあるという。
 NITEの担当者は「慣れたつもりで、実は危険な使い方をしているかもしれない。取扱説明書をいま一度確認してほしい」と話している。 
〔写真説明〕吹き付けた潤滑スプレーに引火したシュレッダー(NITE提供)

(ニュース提供元:時事通信社)