この猛暑は災害である
2010年には1700人が死亡 企業の対策も急務
リスク対策.com 編集長/
博士(環境人間学)
中澤 幸介
中澤 幸介
新建新聞社取締役専務、兵庫県立大学客員研究員。平成19年に危機管理とBCPの専門誌リスク対策.comを創刊。数多くのBCPの事例を取材。内閣府プロジェクト「平成25年度事業継続マネジメントを 通じた企業防災力の向上に関する調査・検討業務」アドバイザー、内閣府「平成26年度地区防災計画アドバイ ザリーボード」、内閣府「令和7年度多様な主体との連携による防災教育実践活動支援等業務」防災教育チャレンジプラン実行委員など。著書に「被災しても成長できる危機管理攻めの5アプローチ」、LIFE「命を守る教科書」等がある。
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全国各地で、熱中症によると見られる死者が相次いでいる。7月に入って都内だけでも30人以上が死亡したというニュースも報じられているが、実は、熱中症による死亡者は年間1000人を超えることもある。
厚生労働省が発表している人口動態統計によると、過去に最も熱中症による死亡者が多かったのは2010年で1731人にのぼる。この年の月別の熱中症の死者を見ると、7月だけで657人、8月には実に765人が熱中症で死亡していたことがわかる。さらに、2011年は948人、2012年727人、2013年1077人、2014年529人、2015年968人と推移している。65歳以上が8割近く占めるが40~50代も多い。
ちなみに、一般的にニュースで報じられている熱中症による死亡者数は、報道機関が独自に調査したものか、消防庁が発表している数字で、いずれも緊急搬送され「初診時において熱中症による死亡が確認され人」の数値が使われることが多い。一方、厚生労働省の人口動態統計は、最終的に死亡が確定した段階で医師が死亡診断書に、死因を熱中症と記載した人の数<ICD-10(国際疾病分類第10版)におけるX30(自然の過度の高温への曝露)を死因とするもの>であり、より正確な数字となっている。ところが、死亡診断書の作成には時間がかかり厚生労働省から概算が発表されるまでには半年程度がかかるため、この数字がメディアを通じて一般に知られることはあまりない。
ただし、過去の両者のデータを比較してみると、その数字は数倍~10倍近くも異なることがわかる。例えば、2010年、総務省消防庁が発表した熱中症による死亡者は、7月が95人で8月が62人と、厚生労働省が発表した数字の10分の1程度の数だった。
こうした傾向からすると、今年7月以降の緊急搬送件数は例年を大幅に上回っており、最終的な死者が過去最悪になることも懸念される。
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