国内外におけるランサムウェア被害が多発(後編)
被害の実態
警視庁サイバーセキュリティ対策本部
2016年4月、複雑多様化するサイバー空間の脅威に対処することを目的に設置された警視庁の組織。その業務の一つに、都民及び都内に所在する事業者等に対するサイバーセキュリティ対策や広報啓発活動を実施して、都民生活及び社会経済活動の安全・安心を確保するものがある。
2021/11/15
中小企業をめぐるサイバー情勢と対策
警視庁サイバーセキュリティ対策本部
2016年4月、複雑多様化するサイバー空間の脅威に対処することを目的に設置された警視庁の組織。その業務の一つに、都民及び都内に所在する事業者等に対するサイバーセキュリティ対策や広報啓発活動を実施して、都民生活及び社会経済活動の安全・安心を確保するものがある。
前号では、国内で発生しているランサムウェア被害の特徴を説明しましたが、今号では、警察庁が被害企業・団体等(61件)に実施したアンケート調査結果から、ランサムウェア被害の実態を説明します。
復旧に要した期間は、1週間以内が19件と最も多かったが、復旧に2か月以上要したものもありました。また、ランサムウェア被害に関連して要した調査・復旧費用の総額は、1000万円以上が15件で全体の39%を占めていました。
ランサムウェアの感染経路については、VPN機器からの侵入が17件で全体の55%を占め、次いで、リモートデスクトップからの侵入が7件で全体の23%を占めており、テレワーク等の普及を利用して侵入したと考えられるものが全体の8割近くを占めていました。
・電子メール等への警戒
・OS等の脆弱性対策
・認証情報の適切な管理
・ウイルス対策ソフトの導入等によるマルウェア対策
・データのバックアップ取得等
・アクセス権等の権限の最小化
・ネットワークの監視
出典:警察庁「令和3年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」
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