前号では、国内で発生しているランサムウェア被害の特徴を説明しましたが、今号では、警察庁が被害企業・団体等(61件)に実施したアンケート調査結果から、ランサムウェア被害の実態を説明します。

ランサムウェア被害の実態

復旧等に要した期間・費用

復旧に要した期間は、1週間以内が19件と最も多かったが、復旧に2か月以上要したものもありました。また、ランサムウェア被害に関連して要した調査・復旧費用の総額は、1000万円以上が15件で全体の39%を占めていました。

復旧に要した期間

 

調査・復旧費用総額

 

感染経路

ランサムウェアの感染経路については、VPN機器からの侵入が17件で全体の55%を占め、次いで、リモートデスクトップからの侵入が7件で全体の23%を占めており、テレワーク等の普及を利用して侵入したと考えられるものが全体の8割近くを占めていました。

感染経路

 

ランサムウェア被害防止対策

被害の未然防止対策

・電子メール等への警戒
・OS等の脆弱性対策
・認証情報の適切な管理
・ウイルス対策ソフトの導入等によるマルウェア対策

感染に備えた被害軽減対策

・データのバックアップ取得等
・アクセス権等の権限の最小化
・ネットワークの監視
 

 
ランサムウェアの被害に遭われた場合は、最寄りの警察署または各都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口に通報してください。


出典:警察庁「令和3年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」

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