政府の「気候変動適応計画」が10月22日に改訂された。同計画は2015年11月に環境省の気候変動影響評価報告書に基づき初めて作成され、その後2018年に施行された「気候変動適応法」第7条の規定に基づき閣議決定されたが、環境省では2020年12 月に2015年以来2度目となる気候変動影響評価報告書を公表しており、今回の改定はその内容を勘案した内容に変更された。主な変更点は、①分野別施策および基盤的施策に関するKPIの設定と、②「重大性」「緊急性」「確信度」に応じた適応策の特徴を考慮した「適応策の基本的考え方」を追加。防災、安全保障、農業、健康等の幅広い分野で適応策を拡充した。

①では、PDCAサイクルの下、分野別・基盤的施策に関するKPIを設定し、国・地方自治体・国民の各レベルで気候変動適応を定着・浸透させる観点から進捗管理を行うとともに、適応の進展状況の把握・評価を実施する。

②では、気候変動影響評価報告書で示された最新の科学的知見を踏まえ、「重大性」「緊急性」「確信度」に応じた適応策の特徴を考慮した「適応策の基本的考え方」を追加した。

画像を拡大 気候変動適応計画の概要
画像を拡大 KPI設定の例

「重大性」「緊急性」「確信度」の記載例

画像を拡大 「重大性」「緊急性」「確信度」に応じた適応策の特徴を考慮した「適応策の基本的考え方」を追加

環境省の気候変動への適応に関する施策については、下記ページを参照
http://www.env.go.jp/earth/tekiou.html