リスク対策.comが行った地震シミュレーションアンケートの結果から、災害対策のポイントを学ぶシリーズ7回目は、安否確認と家族への連絡について取り上げます。下記の質問に対して、自社の取り組みがどの程度当てはまるか、ぜひ改めて組織内で考え、現状の対策を見直してみてください。このシリーズが終わる頃には、きっと自分たちの防災やBCPのレベルが向上しているはずです!

【質問10】

点呼により、本社では全員の安否が確認できましたが、本社にいない
人の安否が分かりません。あなたの組織では、発災当日中に、おおむ
ね全ての従業員の安否が確認できると思いますか?

【質問11】

従業員の中には、家族との連絡がとれない人が出ています。あなたの
組織では、平時から従業員に対して、家族との非常時の連絡体制など、
防災教育をしっかり行ってきたと思いますか?


①全くそう思わない
②あまりそう思わない
③半々
④そう思う
⑤強くそう思う

さて、どうでしょう? 回答状況は以下の通り。

 

【質問10】

 
 

【質問11】

 
 
 
 
兵庫県立大学教授 木村玲欧氏のコメント

大変興味深い結果です。会社の安否確認システムには絶大なる信頼を置いている一方で、家族との安否確認には不安が多いことが分かりました。阪神・淡路大震災でも東日本大震災でも、通常の50倍もの発信量があり、電話がなかなかつながらなかったり、メールが遅配したりしました。被災者からは「家族の安否が分からず、そればかりが気になって頭の中を占めてしまった。やるべきことが手につかなかった」という話をよく聞きます。家族の安否が分かっているからこそ、さまざまな対応ができるわけです。まずは家族との安否確認の方法をしっかり事前に作り上げた上で、会社の中でどのような安否確認をするのか、会社のシステムが使えなかった時にどのような代替手段があるのかなどを考えるようにしてみてはいかがでしょうか。