災害時において、組織が「連携」して対応にあたるためには情報共有が必要になる。東日本大震災では、通信の途絶や停電によるシステムのダウンなどにより情報共有に大きな支障をきたした。一方で、仮に通信やシステムが機能しても、どのような情報をどのような範囲で共有するかを決めておかなければ、無駄な情報ばかりが共有され災害対応を遅らせる要因にもなりかねない。新たな情報共有システムを構築している自治体、企業の取り組みをまとめた。

自治体1 京都府
全市町村が災害情報を共有
被害状況、対応状況をリアルタイムで管理

自治体2 静岡県
医療情報とも連携
南海トラフに備え情報共有を拡充

自治体3 盛岡市
市民への広報重視
救援物資の管理も迅速化

横浜市
重要なのはヒト
訓練を重ね、真の危機管理システムの構築を目指す

自治体4 瑞穂町
システムに頼らず情報共有
「災害時情報書き消しボード」で訓練

企業1 NTT東日本/NTT空間情報
GIS上で画像・動画 を精密分析
被災状況に応じた支援体制を構築

企業2 清水建設
国内約2000件の工事現場を守る
新たな情報共有「BCP-Webシステム」

地域 かんさい生活情報ネットワーク
官民連携でシテスム 開発
関西発で全国展開も視野に

Interview 京都大学防災研究所 林春男教授
これが情報共有のポイントだ!
活動目的に応じて情報共有の範囲を決める