重症患者への対処を変え、薬備蓄量を削減する

政府は12日、新型インフルエンザ等対策政府行動計画の一部変更について閣議決定を行った。2013年6月に定められてから初の変更。主な変更は抗インフルエンザ薬の備蓄量についてで、「国民の45%に相当する量」としていた表現を全人口の25%がり患すると想定し、その治療や医療対応に必要な量に変更した。行動計画に基づいたガイドラインも今月中にも変更の予定で、従来の5650万人分を約15%減の4770万人分に減らす。

抗インフルエンザ薬の備蓄については、従前も全人口の25%のり患を想定していたが、現行ガイドラインでは全り患患者3200万人分、全重症患者への倍量・倍期間投与として700万人分、予防投与として300万人分、季節性インフルエンザの同時流行として1270万人分を想定。その結果全人口の45%分として5650万人分の備蓄が必要としていた。

しかし有識者会議において、重症患者への倍量・倍期間投与は治療効果が科学的に確認できないと結論。ガイドラインを見直し、全重症患者への倍量・倍期間投与分の700万人分を不要とした。これに従い、前提となっていた全人口の25%がり患した想定で備蓄量を4770万人分にガイドラインを今月中に見直すことから、その上位である行動計画も見直すこととなった。

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http://www.kantei.go.jp/jp/kakugi/2017/kakugi-2017091201.html

(了)

リスク対策.com:斯波 祐介