ビジネスを知る国の法体系を知る(写真:写真AC)

今回は、中国現地にて生産活動を開始する場合に必ず課題となる法律への対処法について解説いたします。

■中国の法制度

日本人駐在員に最も分かりづらいのが、中国の法制度ではないでしょうか。とっつきにくい理由の一つは、呼称と、それらを制定する機関が日本人に馴染みがないことです。以下の表を参考にお話しましょう。

ご覧いただいてすぐに目に付くのが「弁法」「通知」「意見」という言葉ではないでしょうか。

さらに、国家レベルの法律や条例、そして地方独自の法律や条例があり、どちらを優先すべきかなども不確かだったりすることがよくあります。

また以下の表を見ていただくと、地方基準に加え、業界基準というものも存在していることが分かると思いますが、それらは「横出し基準」とか「上乗せ基準」とも呼ばれており、それぞれ場所と業種により適応される範囲が異なる法律や条例となります。

これらが日本人には馴染みが薄く、そして言葉の違いなどによる誤解を生み、自分の事業所では何を基準に考えればよいのかが分からなくなってしまい、悩んだあげくに当社にご相談に来られることが多いのも事実です。