(画像提供:赤プルさん)

九州地方の豪雨災害に、2年前の地元常総市の水害が思い起こされます。被害に遭われている方やボランティアに行かれている皆様の、身と心の安全と、1日も早い復興を祈らせて頂きます。

さて、もうすぐ防災士になれるかもしれない(?!)私、お笑い芸人赤プルです!

防災士になるためには、防災士講習を受け、試験を受けるだけではなく、救命技能認定証というものを提出しなければなりません!

救命救急講習って、普通免許証を取得する際に受けたような。。といっても20年も前のことですし、当時は受けなければいけないという義務感で受けてたもんだから、他の人と受けること自体が恥ずかしいとか、早く終わって欲しいとか、そうゆうことばっかし考えていたのでしょう。内容はほとんど覚えていませんでした。

この救急救命講習は、警視庁や、赤十字で受けられます。

■救命講習のご案内(東京消防庁)
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/kyuu-adv/life01-1.htm

救命講習を受けた本所防災館で(画像提供:赤プルさん)

ということで、研修後さっそく申し込み、スカイツリーのお膝元、本所防災館へ!(試験に受かっていても提出期限に間に合わなければ、翌月末の発行に間に合いません)。

わたしが受けたのは、『普通救命(自動体外式除細動器業務従事者)講習』(4時間)というもの。3時間のコースは申し込みの時点で、東京の各会場ではもう終わっていたのです。

慌てて予約したのですが、締め切りギリギリ受付番号は60番でした。実際行ってみたら、52名で講習を受けたんですけど、それもやっぱり他の会場と比べると多いんだそうです。

実は、わたしは救命救急講習を楽しみにしてたんです。その理由は、防災士研修の時にご一緒させていただいた、茨城県古河市の女性消防団のお姉さまたちにお話を伺ってたからです。

お姉さまたちは、普段は救命救急講習を指導する立場らしいのですが、「講習を受けに来る人らが結構おもしい(面白い)のよ!」とおっしゃっていたのです。

冷えピタをつけて来たおじいさんに、「熱があるなら無理しなくていいよ」って言ったら、「今日は暑いからつけてきたんだ!」と冷えピタつけて最後まで講習を受けていたおじいさん。

手の組み方を教えても、「俺はこう教わったんだからこっちのが正しいべ!」と頑固に言うことを聞かないおじいさん。

色々話しかけてくんだけど、さっぱり何を言ってるかわからないおじいさん。茨城っぽいなぁと笑ってたんですけど、東京でもそんなおじいさんに出会えるかなぁとちょっぴり期待してました。

救命救急講習、半分は女性!

しかし、本所防災館に集いきたりしメンバーの中には、まずおじいさんはいませんでした。それどころか52人中26人は男性、26人は若い女性だったんです。
そして班の振り分けが、男性は1班。女性が2班なんですね!

それに理由があるかはわかりませんが、そうなってることによって、後々2人1組になるときに、必ず男女ペアが出来上がるのです。私がペアになった方は、スーツを着用した男性で、会社の方と参加されてたようです。言葉遣いからして営業の方なのかなと推測しました。

すんごい不純なんですけど、それならば、お見合いパーティ的な要素を取り入れたら、もっともっと救急救命講習に参加してみよう!という人が増えるのではないか、なんて思いました!

それくらい、理由はどうであれ、絶対的に受けるべき講習であると感じました!

学ぶことは、

⚫︎気道異物除去
⚫︎止血
⚫︎救命処置(心肺蘇生)
⚫︎救命処置(AEDの使用方法)

AEDってうちのマンションの玄関にも設置されてるんですけど、まさか自分が使うものとは思ってませんでしたので衝撃でした。もしかしたら、施してもらう側になってしまうこともなきにしもあらずですが、講習ではもちろん、私が施す側になれる講習を受けました!

普通救命講習テキスト。表紙でも普通の人がAEDを使ってます!(画像提供:赤プルさん)

実は、私の身近な人もこの「AED」で命拾いされた方がいます。それは、わたしが所属する芸能事務所太田プロダクションの先輩、松村邦洋さんです。

当時ニュースでも多く取り上げられてましたので、ご存知の方もいるかも知れません。その時、AEDの処置をしてくださったのは救急救命士の方だったようですが、近くにそういう人がいない場合(その場合のが多いです)その処置をするのは私たちなんです!


それって防災士の人って事ではなくて、たまたま周りに居合わせた一般の私たちという意味です。人の生命を救う事ができるAEDの処置の方法、これは真剣に受けなければいけません。

正直、流れに乗るのが精一杯でしたけど、何度も繰り返し、同じ作業をすることによって、なんとなく少しづつ身についてく感じがしました!本当にその場に遭遇したら、果たして同じようにできるのか。

『人が倒れている』。すぐに走って近寄っては危険なので、周りの安全を確かめてから近寄る。その時左右指をさし、「安全確認ヨシ!」と叫ぶ。

倒れている人の両肩を叩き「どうしたんですか?大丈夫ですか?」「どうしたんですか?大丈夫ですか?」と声高らかに呼びかける。

反応がない場合助けを呼ぶ。「誰かー助けてください!人が倒れています。」
「誰かー助けてください!人が倒れています」と助けを求める。

人が集まってきたら、「あなたは119に電話してください」「あなたはAEDを持ってきてください」と指示を出す。

この時点で、人が来なかったらどうしようとか、そもそも人通りがあるところに人が倒れているとは限らないし、などという考えが頭をよぎりましたが、どんどん進んでいきます。

私はもちろんのこと、誰1人質問や私語は一切せず、習ったことを一生懸命やり続けました!その作業は、〝人命救助を身体に叩き込む〟と言った感じでした。

(余談ですが、ペアの実習のとき、相手の方がAEDを持ってきて「AED持ってきました」「使い方わかりますか?」という会話の流れがあるのですが、私とペアの男性はいつも「使い方わかりません!申し訳ございません!」と丁寧に返してくださるのでした。)

「人を救うこと」に勇気が出せた!

気がついたら、気道確保、心肺蘇生、AEDの使い方をセットでできるようになっていました!すごいことですよね!普段は練習できないことなのです。

これが万が一の時、人の生命を救える作業なのです。これは確実に身につけて、大事にしたい技術だと思いました。

実は、この講習を受けた数日後の早朝、倒れた人を見かけたんです。明らかに飲み過ぎで道路に寝てしまった人です。いつもなら見て見ぬふりをしていました。
しかし、この講習を受けたばかりの私は、万が一の時を考え、その人がどうゆう状況か確認するため、わざわざ坂を下りました。

この時点で近づけただけでも快挙ですよね!人を救う意識、完全に高まってます。施し方を知っているということが大きな後押しとなり、勇気を出すことがでたのです。

練習通りに「安全確認ヨシ!」叫ぶことも、両肩を肩を叩き「どうしたんですかー?!大丈夫ですかー?!」と声を高らかに上げることもできませんでしたが、片方の肩をトントンと叩き「大丈夫ですか?」と優しく声をかけることができました!

倒れていた彼は、ちょっとだけ迷惑そうに眉間にしわを寄せ、目ををつむったままでしたが「全然大丈夫です」と手を横に振られたので、私はその場を立ち去りました。

しかし、これが本当に心停止で倒れてる人だったら、、と思うとやっぱり技術を手に入れていてよかったと心から思うのです。

救急技能認定されました!(画像提供:赤プルさん)

さて、長くなりましたが、果たして私は無事に防災士になれるのでしょうか?!

(続く)