(出典:JIS Z8210「案内用図記号」日本規格協会より)

 

はじめまして、ピクトグラムアーティストの藤代洋行です。

皆さんは「ピクトグラム」という言葉を知っていますか?

ピクトグラムとは、「絵文字」「絵単語」「案内用図記号」など呼ばれていて、文字を使わなくても、見て直感的に情報を伝えられる視覚記号(サイン)の一つです。背景と図に明度差のある2色を用いて、表したい概念を単純な図として表現する技法が用いられています。トイレや非常口のマークなどを思い浮かべていただければ、どのようなものかご想像いただけるでしょう。ピクトグラムは原則として、事前の学習や特別な知識がなくても理解できるものです。

私は、東日本大震災の時に、聴覚障害のある仲間から「防災無線が聞こえなくて逃げ遅れた」という話を聞き、ピクトグラムを2つ以上並べた静止画や動画にすることで、聴覚障害者に情報が伝えられるのではないかと考えました。それを「ピクトグラムアート」と名付け、本格的に制作に取り組んでいます。もちろん、障害をお持ちの方だけを対象にしているわけでなく、街中には外国人の方も多くなっていますし、何より災害などの緊急時には、一目で見て直観的に理解できるメッセージが有効で、今や防災には「ピクトグラム」は不可欠と考えています。