人知れず悩んでいるパワハラ加害者
カウンセリングなどケアで改善も
日本リスクマネージャー&コンサルタント協会 理事、一般社団法人日本コンプライアンス推進協会委員/
株式会社プラネット 代表取締役
根岸 勢津子
根岸 勢津子
1962年千葉県生まれ。外資系海運会社、IT企業などで役員秘書を経験したあと、大手損保代理店に転職。企業リスクマネジメントを学ぶなか、産業界にヒューマンエラーによる不祥事が続発したことを受け、働く人の心の健康に着目。法人向けのメンタルヘルスケアに特化して事業を進め、2006年法人化。現在、クライアント企業は80社を超え、大手外食チェーン、医療福祉・介護業界、物流業など、様々な業種業態の企業に対して、社内規程づくりから教育研修にわたり幅広く指導。執筆・講演など多数。東京都千代田区在住。趣味は、夫と楽しむバイクでのツーリング。
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私的な問題が影響
「ああ、またやってしまった…」。会社の近くの喫茶店のソファに身をうずめ、ため息交じりにたばこをふかす男性は、営業部隊を率いるA支店長。先ほど部下をひどく怒鳴った上、書類を床にたたきつけてしまったのです。
静かなオフィスに響く怒号。うつむき加減で書類を拾うBさんは、3年目の若手営業マン。先月辞めたCさんの後輩です。Cさんも同じように怒鳴られ、体調を崩した揚げ句退職。自分もいつそうなるか怯える日々です。
さて、問題のA支店長は現在43歳(男性)。私生活では中学生になる一人っ子の父親ですが、子どもの進学問題で常に妻ともめており、ゆうべも大げんか。私立高に行かせたいという妻を、何とか公立で納得させたいがうまくいきません。それでなくても共働きの妻とは普段からすれ違い気味なのです。それに加えて先月、父親が倒れ、週末は車で2時間半もかけて面倒を見に行っているのに、他の兄弟の協力が得られないことに腹を立て、昨夜は電話で兄と1時間も言い合いになってしまいました。
そんな気分のまま出社したA支店長。ついつい部下に当たってしまうのは自分でも気づいているのですが、どうにもコントロールできない。このままではパワハラ上司として訴えられてしまうかも…家のこともうまくいってないし、もうどうしたらいいんだ!
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