西武池袋線の石神井公園駅(出典:Wikipedia)

東京都23区内の災害対策は多様です。それは、地形や過去の経験が様々だから。お住まいの地域の防災対策が「その区ならでは」のものになっていることをご存知ですか? まずは、住んでいるまちのことを知り、そのまちで安心して暮らすための対策を知る。その行動次第であなたの大切な人の命が救われるとしたら…? 23区の「その区ならではの自治体の取り組みと住民の活動をここで一挙にお伝えします!今回は、練馬区です。


まちを彩る赤いバケツ

歩いていると家の前に赤いバケツがさり気ないけど存在感を発揮して並ぶ町があります。練馬区の高野台5丁目中央地区です。

この赤いバケツは…?

「真夏には暑さを和らげるために『打ち水』をして、地面の温度を下げる。災害時には、バケツリレーで火を消せるように。そして何よりも赤いバケツがあることで、一定の防犯対策にもなるんです」と話すのは、高野台5丁目中央地区住みよいまちづくりの会の松長孝治さん。

自分たちのために「防災・防犯対策」を住民自ら実施しているという意思表示にもなる赤いバケツ。

2018年3月現在、120個のバケツが各所で町を守っています。

高野台5丁目中央地区 防災まちづくりの会「まある」作成のマップ

2011年10月、地域内に住む方々がさまざまな活動を通して結びつきを深め、災害時には互いに協力し合えるようになることを目指し、防災まちづくりの会「まある」が生まれました。

焼きトウモロコシ、ヨーヨー釣りなど子どもも喜ぶ縁日に、非常食試食など防災のコンテンツを盛り込み、「打ち水」をした後にアルファ米クッキングや防災グッズの展示・試用を実施。避難拠点である谷原小学校までまち歩きをした後におもちつき大会をする「防災+おもちつき」…とイベントに防災の要素を加えて子どもたちの参加を促進してきました。