2018/11/21
北海道胆振東部地震と相次ぐ台風

延べ220万軒の停電
台風21号が直撃した関西地方。この一帯で電力を供給する関西電力(以下、関電)は、2019年3月期第2四半期決算において約128億円の災害関連の特別損失を計上した。21号では約220万軒のワースト2の停電軒数を記録し、完全復旧は停電発生から16日後。未曽有の被害を経験した同社を取材した。
関電には防災業務計画があり、組織上は送配電カンパニーとそれを除いた組織である発販部門等に分類されているが、大型台風など最悪の被害が見込まれ両部門が連携して対応する場合はバックヤードも含め300人規模の非常災害対策総本部が大阪市の本店に置かれる。災害被害が見込まれるが、非常災害対策総本部を置くまででもないと判断した場合は、非常災害対策本部もしくは警戒本部がそれぞれの部門に置かれる。また、台風に関連し水害・風害・塩害・高潮への対策を平時から実施。設備のかさ上げなどを行っている。
台風21号の際は9月3日の午後2時30分に警戒本部の会議を行ったが、その日のうちに非常災害対策総本部に格上げ。翌4日の関西最接近に備えていた。ところが4日の午後1時30分ごろに、停電情報システムの更新が止まる。停電軒数が多く、システムの処理能力を超えてダウンしてしまったためだった。手作業での集計で、同日の午後9時には瞬間的に約168万軒が停電していたことが後に判明。停電の延べ軒数は約220万軒で、これは1995年の阪神・淡路大震災の約260万軒に次ぐ軒数という。被害のあった関電の電柱は約1400本。台風での停電は2004年の台風16号の約50万軒がこれまでの最高で、大幅に更新した。
北海道胆振東部地震と相次ぐ台風の他の記事
- 自宅離れられない被災農家に個別仮設
- 代替電源機能せず、現金の信頼性再認識
- 台風21号、停電数最悪「阪神」より復旧日数
- 【第1回】平成30年の相次ぐ災害から見えたもの
- 台風時、雨が降り始めてからの避難情報では遅すぎる
おすすめ記事
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/04/01
-
-
-
-
-
全社員が「リスクオーナー」リーダーに実践教育
エイブルホールディングス(東京都港区、平田竜史代表取締役社長)は、組織的なリスクマネジメント文化を育むために、土台となる組織風土の構築を進める。全役職員をリスクオーナーに位置づけてリスクマネジメントの自覚を高め、多彩な研修で役職に合致したレベルアップを目指す。
2025/03/18
-
ソリューションを提示しても経営には響かない
企業を取り巻くデジタルリスクはますます多様化。サイバー攻撃や内部からの情報漏えいのような従来型リスクが進展の様相を見せる一方で、生成 AI のような最新テクノロジーの登場や、国際政治の再編による世界的なパワーバランスの変動への対応が求められている。2025 年のデジタルリスク管理における重要ポイントはどこか。ガートナージャパンでセキュリティーとプライバシー領域の調査、分析を担当する礒田優一氏に聞いた。
2025/03/17
-
-
-
なぜ下請法の勧告が急増しているのか?公取委が注視する金型の無料保管と下請代金の減額
2024年度は下請法の勧告件数が17件と、直近10年で最多を昨年に続き更新している。急増しているのが金型の保管に関する勧告だ。大手ポンプメーカーの荏原製作所、自動車メーカーのトヨタや日産の子会社などへの勧告が相次いだ。また、家電量販店のビックカメラは支払代金の不当な減額で、出版ではKADOKAWAが買いたたきで勧告を受けた。なぜ、下請法による勧告が増えているのか。独占禁止法と下請法に詳しい日比谷総合法律事務所の多田敏明弁護士に聞いた。
2025/03/14
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方