2025/03/17
防災・危機管理ニュース
【シリコンバレー時事】生成AI(人工知能)をロボットに搭載する動きが加速している。米グーグルが新たな基盤モデルを発表し、新興企業も実用化に向けた技術開発でしのぎを削る。生産性の向上が期待される中、米半導体大手エヌビディアが17日からカリフォルニア州で開く開発者会議では「AIロボ」が注目されそうだ。
グーグルが発表したのは「ジェミニロボティクス」。対話型AI向けの「ジェミニ」を応用し、視覚や言語、動作を認識して制御するモデルと、空間を把握するモデルを開発。指示や周囲の状況を理解し、即応する能力が高まったという。
デモ動画では、ロボットに「ブドウを透明な容器に入れて」と指示すると、3色ある容器から透明なものを識別し、テーブルに置かれたブドウを移した。「スラムダンクして」と命令すると、ボールをゴールに入れる動きを披露した。
産業用や人型のロボットは事前にプログラムされた命令に沿って動くタイプが一般的。生成AIの登場で、より柔軟に幅広い作業がこなせるようになってきた。
調査会社マーケット・リサーチ・フューチャーによると、2023年に712億ドル(約10兆6000億円)だったロボットの市場規模は、32年までに4倍の2868億ドルに成長する見込み。米新興企業フィギュアAIが独自動車大手BMWと組み、製造現場で人型ロボットの活用を目指す動きも出ている。
エヌビディアが21日まで開く開発者会議には約2万5000人が参加する予定。人型ロボットの開発が進むと予言するフアン最高経営責任者(CEO)が18日に基調講演を行う。
〔写真説明〕ロボットがミニチュアのバスケットボールのゴールにダンクシュートする様子を紹介した米グーグルのデモ動画(YouTubeより・時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

防災・危機管理ニュースの他の記事
- 北海道など大雪や暴風警戒=気象庁
- フーシ派、「米空母攻撃」と主張=空爆に報復、米軍がドローン11機撃墜―イエメン
- 「AIロボ」実用化へ競争加速=生産性向上に期待―米エヌビディアが開発者会議
- 欧州EV市場が踊り場=販売失速、戦略見直し―自動車各社
- 北海道と東北、猛吹雪や大雪警戒=低気圧が急発達―気象庁
おすすめ記事
-
ソリューションを提示しても経営には響かない
企業を取り巻くデジタルリスクはますます多様化。サイバー攻撃や内部からの情報漏えいのような従来型リスクが進展の様相を見せる一方で、生成 AI のような最新テクノロジーの登場や、国際政治の再編による世界的なパワーバランスの変動への対応が求められている。2025 年のデジタルリスク管理における重要ポイントはどこか。ガートナージャパンでセキュリティーとプライバシー領域の調査、分析を担当する礒田優一氏に聞いた。
2025/03/17
-
-
なぜ下請法の勧告が急増しているのか?公取委が注視する金型の無料保管と下請代金の減額
2024年度は下請法の勧告件数が17件と、直近10年で最多を昨年に続き更新している。急増しているのが金型の保管に関する勧告だ。大手ポンプメーカーの荏原製作所、自動車メーカーのトヨタや日産の子会社などへの勧告が相次いだ。また、家電量販店のビックカメラは支払代金の不当な減額で、出版ではKADOKAWAが買いたたきで勧告を受けた。なぜ、下請法による勧告が増えているのか。独占禁止法と下請法に詳しい日比谷総合法律事務所の多田敏明弁護士に聞いた。
2025/03/14
-
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/03/11
-
-
DXを加速するには正しいブレーキが必要だ
2月1日~3月18日は「サイバーセキュリティ月間」。ここでは、企業に押し寄せているデジタルトランスフォーメーション(DX)の波から、セキュリティーのトレンドを考えます。DX 時代のセキュリティーには何が求められるのか、組織はどう対応していくべきか。マクニカ ネットワークスカンパニー バイスプレジデントの星野喬氏に聞きました。
2025/03/09
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/03/05
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方