自然災害
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第7回:個人と家庭はBCP対策上の盲点
BCPは会社が災害を生き延びるための唯一の計画である(他にあるだろうか?)。しかし、それは従業員一人ひとりが心置きなくBCPの活動に参加できて初めて実現できることである。肝心の従業員の防災意識や危機管理意識が希薄で、ふだんから何も災害に対する備えがなければ、真っ先に災害のダメージを受けるのは従業員自身だ。そうなればBCPに規定した活動や復旧作業に参加するどころの話ではなくなるだろう。
2019/06/06
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電気・ガス・水道等公共料金の支払いは
私たちは、毎月の生活費として様々な公共料金を支払っています。電話料金、電気料金、上下水道料金、NHK受信料、ガス料金などは誰でもすぐに思い浮かべることができると思います。大規模災害によって電気、ガス、水道などの公共インフラが破壊されたり、利用できなくなった場合に、毎月の料金の支払いはどうなってしまうのでしょうか。大規模災害の難を逃れたとしても、物資や食料もままらない初期の段階では、公共料金の支払いや契約がどうなってしまうのかまでは、なかなか思い至らないのが正直なところではないでしょうか。
2019/06/05
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実災害から見た炊き出しボランティアの課題
皆さん、被災地で炊き出しをしているボランティアに出会ったことはありますか? 私は阪神・淡路大震災で被災して途方にくれていた時、生まれて初めて炊き出しボランティアの方に出会いました。夫婦で遠く青森県三戸(さんのへ)町から車でやって来られた方々です。大釜とプロパンガス、それに食材として、うどんとやねぎを車に積みこんで… …。
2019/06/04
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ブロック塀撤去、所有者負担0でも可能!
2018年6月18日に起こった大阪北部地震から、もうすぐ1年になろうとしています。
2019/05/31
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想像上の友人 人間のもろさ
我々は何度も同じ問題に直面した。受け身の抵抗、曖昧、そして無視である。我々は人が何を言うか、それをいつ言うかが分かるまでになった。奇妙に思うかもしれないが、この現象を説明するために想像上の友人を作ることにした。その名はブルースである。
2019/05/31
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防災イベント、初めて主催しました!
まだ5月だというのに、真夏のような暑さが続いて、心も体も驚いています。
2019/05/30
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離れた家族の地域の避難情報SMS通知
KDDIと沖縄セルラーは28日、登録した希望地域の災害・避難情報を携帯電話のSMSで受け取ることができる「登録エリア災害・避難情報メール」のサービスを7月4日から開始すると発表した。利用は無料。ユーザーから離れた地域に住む家族や知人に対する避難の誘導などを図る。
2019/05/28
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災害ボランティアの心構えと食いぶち
災害ボランティアをされたことはありますか? 災害ボランティアとは何でしょう? 私は被災地に行って、困っている被災者に「よりそう人」のことだと考えています。もちろん、水害の後の泥のかき出しや、地震の後の片づけなど体を使うボランティアもありますが、それだけではありません。これといって何もしなくてもいいのです。ボーット歩いていると、近寄って話しかけてくる人が必ずいます。だまってお話を聞かせてもらいます。聞いてあげるのではないのです。「あーそうですか。大変でしたね。それで……」というふうに相手の気持ちに寄り添い、お話をするのです。話が終わったら、また歩いていると、また別の誰かがやって来て「がけ崩れが怖かったよ。突然だった……」と話しかけてくれます。じっとまた聞いて会話します。こんなことをして1時間1000円などとお金を請求する人はいません。ボランティアは無償の奉仕活動をする人を指します。見返りのない自己犠牲の奉仕活動です。
2019/05/28
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前回五輪の目前に東京を襲った大渇水
昭和39年(1964)、アジアで初めて開催された「世紀の祭典」東京オリンピック大会が、長引く異常気象のため中止のやむなきに至る危機性をはらんでいた史実をご存知だろうか。この異常気象とは何か? 大渇水である。「昭和の一大水飢饉」である。以下、拙書「砂漠に川ながる、東京大渇水を救った500日」(ダイヤモンド社)や水資源機構資料を参考にする。
2019/05/27
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第5回:BCPに不可欠な「ドメインナレッジ」
今回取り上げるのは前回ご紹介した双葉町の北部に隣接する福島県浪江町です。今回の事例でも、主に経済資本と組織資本、人間資本の働きがよく分かると思います。どの事象がどのキャピタルにあてはまるか、考えながら読んでみてください。
2019/05/26
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地震10数分後に建物や人の被害を推計
地震発生から10数分後には、どこでどの程度の建物が倒壊したか、どの程度の死傷者が出ている可能性があるかなど、建物や人の被害状況が把握できるシステムが近く運用を開始する。これまで国立研究開発法人防災科学技術研究所(以下、防災科研)が構築してきた「リアルタイム地震被害推定システム」から提供される推定情報を、今年の7月から、特定非営利活動法人のリアルタイム地震・防災情報利用協議会(REIC)がこの情報を企業向けに配信する。
2019/05/24
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第6回:BCPのベースとなる防災・減災対策のあり方(その3)
「建物」については、1981年(昭和56年)6月1日以降に建築確認を受けた建物には新耐震基準が適用されているので、この基準を目安に耐震補強の要・不要を検討するのも1つの方法である。しかし現実には、地震の2次的な被害としての火災や、場所によっては液状化、地盤沈下、土砂崩れ、津波などさまざまな要因で建物に被害が及ぶ可能性も否定できない。
2019/05/23
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保険会社による保険料の支払猶予も
災害時の保険といえば保険金を受け取れるかどうかに注目しがちですが、実際に保険契約を締結している契約者にとっては、保険料の支払いも大きな関心事です。保険契約を締結したら、契約者は保険会社へ保険料を支払うことが必要となります。
2019/05/22
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官民連携の災害支援推進を
災害時に行政や企業、NPOなど支援団体、ボランティアなど関係者間の活動調整などを行っている特定非営利活動法人・全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)は21~22日にかけて第4回「災害時の連携を考える全国フォーラム」を、東京都墨田区の国際ファッションセンターKFCホールで開催している。21日は山本順三・防災担当大臣も出席。オープニングセッションでは内閣府や日本経済団体連合会(経団連)の関係者も交えた災害支援に関するパネルディスカッションが行われた。
2019/05/21
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帰宅困難者の食べ物
私はいま「帰宅困難者」について考えています。なかなかいい考えが浮かばない。 そんな中、先日、東京へ出張し、ある会議で、たまたま実際に帰宅困難を体験した人と知り合うことができました。 その方は田島 眞(たじま・まこと)さんという70代半ばぐらいの男性です。会議の休憩時間に入った時、「帰宅困難者のことでコラムを書こうとしているのですよ。私は体験してないから困っていましててね・・」と話をしたところ、東日本大震災での経験を語り始めたのです。
2019/05/21
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第70回:サプライチェーンのレジリエンスに関するここ10年間のトレンド
これまで本連載では、BCMの専門家や実務者による非営利団体であるBCI(注1)によって毎年発表されている「Supply Chain Resilience Report」を度々紹介してきた(注2)。これは主にBCI会員に対するアンケート調査を通して、サプライチェーン途絶の発生状況や企業等における対策状況や問題意識などを探ろうとするもので、2009年に最初の調査が行われて以来、10年連続で行われている。
2019/05/21
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行政・NPO・ボランティア連携で宣言
内閣府と特定非営利活動法人・全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)は20日、「行政・NPO・ボランティア等の三者連携・協働タイアップ宣言」を発表。東京都千代田区の内閣府で山本順三・防災担当大臣と栗田暢之・JVOAD代表理事による調印式が行われた。「全国情報共有会議」を開催し発災時の三者の活動内容の調整を行うほか、平時も意見交換に努める。
2019/05/20
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嘉納治五郎の精神「自他共栄」再々説
本連載では嘉納治五郎(1860~1938)をすでに数回にわたって取り上げてきた。嘉納の高潔な精神に魅かれるからである。嘉納の略歴を改めて記せば、講道館柔道の創始者であり、学習院教頭をはじめ、第五高等中学(現熊本大学)・第一高等学校(現東京大学)・高等師範学校(東京教育大学を経て現筑波大学)の校長を歴任した、教育者であった。教育を「天職」とする知識人であった。
2019/05/20
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都、マイタイムライン作成支援キット
東京都は17日、「東京マイ・タイムライン」と題した大雨や台風に備えたマイタイムライン作成支援キットを発表した。通常の配布版のほか6月中旬からデジタル版も配信され、スマートフォンやパソコンからも作成・保存が可能となる。
2019/05/17
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希望が煉瓦壁になる 我々は自らの脆さを忘れがちである
ベッドからはい出して床に倒れたとき肌に分厚い煙が押し付けられるのを感じる。できるだけ床に近くいるのがよいと誰かが言っていたことを思い出す。しかしそこに救いはない。熱と酸素不足があなたの心臓をどきどきとさせる。希望は遠のいていき、もう終わりだと悟る。意識を失いつつあるとき、遠く家のもう一方の端で、煙感知器がピッチの高い音を出すのを聞く。近くの煙感知器用に買っておいた新品の電池が使用されないで台所のカウンターにある。あなたの命を救ったかもしれない電池であるが交換されることにはならなかったものである。
2019/05/17
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防災食に乾物を取り入れっぺ!
面白いものに出会いました。乾物です!乾物と聞いて皆さん何を思い浮かべますか? 普段、そんなに料理を積極的にやらない私にとっての乾物は「昆布? 」「かんぴょう?」くらいの知識だったのですが、とんでもありません。
2019/05/16
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携帯電話料金は支払期限延長や減額も
災害時こそ、携帯電話によって自らの状況を発信することや、端末を通じてニュースや被害情報を得ることが不可欠になります。そこで負担になるのが、携帯電話料金です。平常時であればクレジットカード払い、請求書、直接の口座引き落としなどで月々の料金を問題なく支払っていることかと思います。
2019/05/15
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非常持ち出し袋がない人は避難所に来てはダメ!
写真(写真AC)「非常持ち出し袋? そんなものいらないよ」とバカにしていませんか?緊急事態発生という、まさに待ったなしのときに持ち出す身の回りの必要な物入れの袋のことです。中身は命に関わるものだけを詰めます。命に関わらない、例えば爪切りなんて不要です。年齢、性別などによっても違います。
2019/05/14
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首都圏における津波被害を考える
首都圏に本社を置く企業などから、巨大地震が発生した際の津波被害について、どう備えればいいのか、不安の声が上がっている。現在、首都圏における津波被害想定としては、東京都が1703年の元禄関東地震が起きた場合を最悪のシナリオとし、23区内では最大2.61メートルの津波高になると試算している。一方、神奈川県では、1605年の慶長地震が起きた場合を最悪のシナリオとし、横須賀市で9.2メートル、横浜市4.4メートル、川崎市3.5メートルと想定するなど自治体によって被害想定には大きな差がある。想定される被害や必要な対策についてどう考えればいいのか、東北大学災害科学国際研究所所長の今村文彦氏に聞いた。
2019/05/13
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迅速な災害対応へ地図データ活用
ゼンリンは地方自治体向けにクラウド型の住宅地図サービス「ゼンリン住宅地図 LGWAN」を提供し、自治体におけるセキュリティの高い総合行政ネットワーク(LGWAN)環境下での部署間情報共有や住民対応などの個別業務を支援している。
2019/05/10