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危機管理の神髄
こわれやすい人間関係
25年前の8月の暑い夜、アンドリューが南フロリダに大打撃を与えたとき以降の数十年間に大きな変化があったと主張する人が多い。それゆえオバマ大統領と彼が任命したFEMA長官であるクレイグ・フゲイトとのブロマンスに話を戻そう。フゲイトが言ったように、FEMAは国の緊急事態管理チームではなく、FEMAはチームの一員にすぎないというなら、チームはどのようにしているのだろうか?ニューヨーク・タイムズ流に言うならば“教訓は得られたのだろうか”?我々は過去の災害において世界が目にした欠点を直したのだろうか?
2019/10/18
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危機管理の神髄
ビクトリー・ラップ
超活動的な2017年のハリケーンシーズンの特徴は6つの大型ハリケーンであり、それは破壊的な2005年シーズン以来の最多の数である。記録上最も高くついたハリケーンシーズンであり、損害額は2810憶ドル(約28兆1000億円)であり、ほとんど全てが米本土に上陸した3つの大型ハリケーン―・ハービー、イルマ、マリア―によるものである。
2019/10/04
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危機管理の神髄
米国災害システムの神話
ニューオリンズ市緊急事態準備部副部長のカール・メテイリーは40時間以上寝ていなかった。市の首席行政官のオフィスの9階にある薄暗い緊急事態対策本部(EOC)の混沌の中を歩くとき、自分の将来にうたた寝などというものがあるとはとても思えない。典型的な日には大きな会議室くらいのこのスペースで30名は快適に仕事をすることができたであろう。今は、立ち止まっているグループ、机に座っている人、静かにしている人、そうではない人、会話をしている人、電話をしている人、壁に掛けられた一列のテレビモニターをぼんやり見ている人で、少なくとも100名の人がいる。
2019/09/20
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危機管理の神髄
次なる本当に大きな地震が起きた後、われわれは何を語っているだろうか?
ピュリツァー賞を獲得した記事「真の大災害」の中で、ニューヨーカー誌の記者であるキャサリン・シュルツ氏は北米大陸史上最悪の自然災害について述べている。科学者によると、1700年1月26日、太平洋岸北西部での大地震がカナダのバンクーバー島から南へ約900キロ、カリフォルニアの北部にかけての地殻を切り裂き、破滅的な被害をもたらした。地質学上の記録によれば、マグニチュード8以上のこのような“大地震”は、太平洋岸の北西部では500年に一度の割合で発生している。“真の大災害”でシュルツ氏はこの事実が何を示唆するかを述べている。次なる真の大災害は14万平方マイルの地域に被害を及ぼし、ワシントン州のシアトル、タコマ、オレゴン州のポートランド、ユージン、セーレムといった人口の集積地に壊滅的な打撃を与える。700万人がパラレルな宇宙に投げ込まれる。そのうち1万3000人が死亡し、2万7000人が負傷する。100万人分の避難所、250万人分の水と食料が必要となるであろう。
2019/09/06
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危機管理の神髄
十分大きくも早くもなれない
クライシスは慎重で几帳面である。知力と体力を蓄えて、ユニークな混沌とした混合物を構築して時を待つ。そしてまさにそのとき、恐るべき武器であり、われわれがサージ(大波)と呼ぶ衝撃の雪崩を解き放つ。あらゆることーわれわれが起きてほしいと望むこと以外のあらゆることーが一度に発生する。
2019/08/23
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危機管理の神髄
パラレルな宇宙を旅してみよう
我々の秩序のある合理的なときもある世界と異なり、パラレルな世界では混沌と混乱が支配している。通常の論理のルールは、因果関係といった基本的なものでさえ、適用されない。あまりにも奇妙な場所なので描写することもできない。行って自分で見るほうが良い。 現実の災害はメッシーなので、われわれはこれをシミュレーションによって行うのが一般的である。可能な限り精細なカラフルな災害現場あるいはシナリオを想像してみる。今それをしてみよう。まずは思考の実験である。一瞬自分のことを考えてみる。来月、今日から4週間のカレンダーはどうなっているだろうか?
2019/07/30
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危機管理の神髄
パラレルな宇宙~大災害の本質
激しい振動があなたを快眠から揺さぶり起こす。あなたは目を開ける。真っ暗闇で全く音はしないがまだ寝室にいる。突然マットレスが持ち上げられて波のように揺れ動く。あなたを揺すぶって起こした狂人が戻ってくる。あなたのベッドの下でこれぞとばかり激しく蹴って突き上げる。雷鳴とポップコーンのはじける音と、花火の音の全てが同時に来たような騒音で耳がふさがれる。れんがのビルを擦り合わせているような擦過音もする。しばらくすると揺れは収まりベッドから落ちる。寝室は前後に、激しく揺さぶられておりランプや写真が棚から落下して壊れるのを聞く。
2019/07/26
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危機管理の神髄
世界は狂った
鉄のカーテンの両側で政治家と将軍たちは、もし、相手側がこちらを皆殺しにするなら、相手側も皆殺しにすると保証した。つまり、われわれは人間を抹殺することに同意することで、人間性を維持するのである。 ルイス・ラプハン 「化石の森」
2019/07/12
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危機管理の神髄
すべての災害の母
未来を垣間見ることができれば、どうだろうか。 もし、全ての起こるかもしれない災害と、それがもたらす全ての悪いことを見ることができたら、どうだろうか。ハリケーンによる大洪水、地震で倒壊した建物、停電でスーパーマーケットの空っぽの陳列台や凍える住宅、バイオテロ攻撃の死者など、それらの全ての悪いことを足し合わせてみる。それは、どのように見えるだろうか。
2019/06/28
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危機管理の神髄
Shit happens -最悪の事態も起きるー
9.11の後、インテリジェンス・コミュニティ(政府が設置している情報機関によって組織されている機関)では攻撃が差し迫っているということが多くの人の目に明らかだった。ハリケーン・カトリーナの後、ニューオーリンズのインフラの強化が大幅に遅れていることもよく知られていた。 ナシーム・ニコラス・タレブ(ブラックスワンの著者)によれば、ブラックスワンはきっかけとなるインシデント(出来事)、あるいは一連のインシデントの産物なのだと説明するのは、偶然にだまされているのである。事後でさえ大災害の原因を理解できると考えるのはばかげている。結局のところ科学者たちは、相当の努力をしたにも関わらず、地震やテロ攻撃のタイミングを正確に予想することはできなかった。大災害の原因を突き止めるというのは大体において後付けの試みである。
2019/06/14
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危機管理の神髄
想像上の友人 人間のもろさ
我々は何度も同じ問題に直面した。受け身の抵抗、曖昧、そして無視である。我々は人が何を言うか、それをいつ言うかが分かるまでになった。奇妙に思うかもしれないが、この現象を説明するために想像上の友人を作ることにした。その名はブルースである。
2019/05/31
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危機管理の神髄
希望が煉瓦壁になる 我々は自らの脆さを忘れがちである
ベッドからはい出して床に倒れたとき肌に分厚い煙が押し付けられるのを感じる。できるだけ床に近くいるのがよいと誰かが言っていたことを思い出す。しかしそこに救いはない。熱と酸素不足があなたの心臓をどきどきとさせる。希望は遠のいていき、もう終わりだと悟る。意識を失いつつあるとき、遠く家のもう一方の端で、煙感知器がピッチの高い音を出すのを聞く。近くの煙感知器用に買っておいた新品の電池が使用されないで台所のカウンターにある。あなたの命を救ったかもしれない電池であるが交換されることにはならなかったものである。
2019/05/17
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危機管理の神髄
重要なインフラ サイバー脅威
電力・病院・サプライチェーン・通信・小売店・公共輸送・銀行といった重要なインフラからなるすべてのシステムに共通していることがある。ワールド・ワイド・ウェブとして知られる危険な荒れ野に融合されていることである
2019/04/26
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危機管理の神髄
最重要なインフラー電力
重要なインフラのリスクと言えば電力である。電力はいわゆる本源的入力であり、それがなければ何も動かない。 日々の生活を可能にする電気は発電・送電・配電設備の膨大なネットワークによって供給される。全国高圧送電線網として知られるものであり、複雑になりもろくなる一方である。 老化がある。送電線と変圧器の70%は少なくとも25年を経ている。
2019/04/12
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危機管理の神髄
リスクの強烈さ 大災害、高まる脆弱性
「ようこそ、世界の交差点へ」 路線①の電車がタイムズスクエア地下鉄駅へ入線してくると何十年来使い古されたスピーカーから車掌の大きなよく聞こえる音声が流れる。ニューヨーク、それは金融・テクノロジー・アート・ファッションの国際センターである。ハドソン湾とイーストリバーが合流して大西洋に注ぐところにできた広大な自然の港を取り囲んでいる。エンパイアステート・ビル、セントラルパーク、そしてタイムズスクエアのネオンなどを見に訪れる観光客は毎年6000万人にのぼる。それは眠らない都市である。しかし、そこで暮らす850万人の住民にとっては、ビッグアップルのバイタリティには、日常の仕事をやっていくうえで不都合な点もある。
2019/03/29
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ワールド ファイアーファイターズ:世界の消防新事情
消防士にとって家族とは
2018年、4つの消防学校と4つの消防職員有志による自主勉強会、3つの消防本部にて、計約2000名の消防士や消防団員の方々に「消防リスクマネージメント」「これからの消防に必要な準備と対策」というタイトルで、消防業務上のさまざまなリスクをいかに回避し、現場における事故予防や殉職予防を既存の仕組みの中で具体的に何をするべきか?を講演させていただいた。
2019/02/01
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外務省、NYテロで道路での注意喚起
外務省は1日、10月31日(現地時間)に起こった米・ニューヨークでの車両突入・銃撃テロを受けて注意喚起を発表した。ガードレールのない歩道の危険性の呼びかけや、観光地など人が集まりやすいところが標的になりやすい点などを指摘した。
2017/11/01
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ワールド ファイアーファイターズ:世界の消防新事情
AI活用したリアルな消防教育ゲーム
こういう時代になったんだと深く感心してしまうほど、リアルで本格的な消防戦術教育ゲーム「EmergeNYC」がニューヨークで開発されています。 このゲームの人気があるのは、まず、現職のニューヨーク市消防局職員、ニューヨーク市役所災害対策・危機管理部署、ニューヨーク市警察など、ニューヨークを守っている人たちが各現場での実際の動きをアドバイスしていること。
2017/02/27