【ワシントン時事】トランプ米政権の商務長官候補であるラトニック氏は、29日の上院委員会の公聴会で、中国生成AI(人工知能)開発企業ディープシーク(深度求索)が、米企業の技術や半導体を開発に利用していたと指摘した。ラトニック氏はこれを問題視し、中国が「米国の道具を使って、米国と競争するのを止める」と強調。規制を強化する必要性を訴えた。
 ディープシークの生成AIは、米国製の先端モデルに匹敵する性能を低コストで実現したとされる。米国では、AI分野での優位性が崩れる恐れがあるとの警戒感が高まっている。
 ラトニック氏は、ディープシークが誰でも利用可能なオープンソースとなっている米IT大手メタのAIモデルや、米エヌビディアの半導体を使ったと指摘。米オープンAIの独自モデルを不正利用したとも報じられており、「米国のものを盗み、知的財産を奪った」と非難した。 
〔写真説明〕トランプ米政権の商務長官候補ラトニック氏=29日、米ワシントン(EPA時事)

(ニュース提供元:時事通信社)