BSI(英国規格協会)は、このほどPAS7000:2014「サプライチェーンリスクマネジメント―サプライヤーの事前資格審査に関するグローバル基準」を発行した。

サプライヤーが「誰なのか」「どこにいるのか」「信頼できるのか」という3つの質問に対して明確にできるよう、サプライヤー評価の中心となるGRC(ガバナンス・リスク・コンプライアンス)の視点から細かくチェック項目を設定し、サプライヤーのあるべき基準を定義した。企業が健全なサプライヤーを確保し、それらのサプライヤーから安心して調達を行うためのプロセスを効率的に行うことが目的。

PASの策定には世界各国から様々な業種の40社以上の大手企業と240名の専門家が参加し、あらゆる業種、規模のサプライヤーの事前審査が行えるような内容になっているという。業種や規模を問わず、幅広い分野を網羅するサプライヤーリスクマネジメントの企画の発行は世界でも初めて。

サプライチェーンのグローバル化が進むなか、リスク管理において様々な問題が発生している。食品偽装や不法投棄など、外国のサプライヤーが起因するリスクは後を絶たない。BSIは、それらの課題の解決に向けた第1歩として、サプライヤーの基本資格要件を定義する国際基準を作成した。

※日本語版はBSIグループジャパン株式会社が12月に発行を予定している。