2024/10/17
防災・危機管理ニュース
【カイロ時事】イスラエル軍は17日、パレスチナ自治区ガザで戦闘を続けるイスラム組織ハマスの最高指導者ヤヒヤ・シンワル氏が死亡した可能性があり、確認作業を進めていると発表した。軍の声明によれば、ガザでの作戦で「テロリスト3人」を殺害し、うち1人についてシンワル氏かどうか調べている。
イスラエル軍は2023年10月のハマスによるイスラエル奇襲以降、ハマス壊滅を目標にガザに侵攻。今年7月末、当時ハマスの最高指導者だったハニヤ氏が訪問先のイランで暗殺され、ハマスは8月、ガザ地区トップだったシンワル氏を後任に選出していた。ロイター通信は、シンワル氏が死亡した可能性が高いとの情報がイスラエル閣僚に伝えられたと報じた。
シンワル氏は奇襲の首謀者で、停戦交渉での譲歩を拒否し、徹底抗戦を唱えてきた主戦派とされる。対イスラエル闘争の象徴的存在で、イスラエル軍の最大の標的となってきた。死亡が確認されれば、イスラエルにとって重要な「戦果」となるだけでなく、停戦に関するハマスの姿勢が変わるかもしれず、1年以上続くイスラエルとハマスのガザでの戦闘は重大な局面を迎えることになる。
イスラエル軍は作戦の日時や具体的場所には言及しなかった。作戦を行った一帯には、ハマスがイスラエルから連れ去った人質はいなかったとしている。AFP通信などによれば、イスラエル側は遺体を収容し、シンワル氏のものかどうかDNA型鑑定を行っている。
イスラエル軍はガザ侵攻当初からシンワル氏を追跡してきたが、ハマスの広範で複雑な地下トンネル網に身を潜めているとされる同氏の捜索は、難航していた。
〔写真説明〕イスラム組織ハマスの最高指導者シンワル氏=2022年12月、パレスチナ自治区ガザ北部ガザ市(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)
防災・危機管理ニュースの他の記事
- 正恩氏「悪縁断ち切った」=韓国との道路・鉄道爆破で―北朝鮮
- 企業、雇用ミスマッチ回避躍起=インターン募集枠やコース拡充
- 各国は債務圧縮を=世界のインフレ落ち着く―IMF専務理事
- ハマス最高指導者、死亡の可能性=イスラエル軍、ガザで作戦―遺体収容、シンワル氏か確認中
- 邦人20人乗った観光バス横転=病院で検査、命に別条なし―トルコ
おすすめ記事
-
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/10/15
-
-
-
-
なぜコンプライアンスの方向性はズレてしまったのか?
企業の不正・不祥事が発覚するたび「コンプライアンスが機能していない」といわれますが、コンプライアンス自体が弱まっているわけではなく、むしろ「うっとうしい」「窮屈だ」と、その圧力は強まっているようです。このギャップはなぜなのか。ネットコミュニケーションなどから現代社会の問題を研究する成蹊大学文学部の伊藤昌亮教授とともに考えました。
2024/10/10
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2024/10/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方