2024/10/12
防災・危機管理ニュース
【ニューヨーク時事】米航空機大手ボーイングは11日、全世界の従業員の10%に相当する約1万7000人を削減する方針を発表した。今年1月の機体事故による業績不振や、1カ月間続いているストライキの影響を踏まえた。コスト低減を図り、悪化の一途をたどる財務基盤を改善する狙いがある。
米アラスカ航空が運行する機体の窓が吹き飛んだ事故などが響き、ボーイングの航空機生産が停滞。同社は慢性的な赤字に陥っている。追い打ちをかけるのが、米西部地域の従業員約3万3000人が加入する労働組合によるストライキだ。
同社は9月上旬、組合に25%の賃上げを柱とした労働協約を提示した。ただ、上げ幅が不十分だとして、従業員らは協約を否決、13日からスト入りした。その後、同社は賃上げ幅を30%に引き上げたが、労使交渉は難航。スト終結のめどは立っていない。
三菱重工業など日本企業が航空機生産の一部を担っており、ストが長引けば、損失が生じる懸念もある。
一方、ボーイングのオルトバーグ最高経営責任者(CEO)は声明で、新型機「777X」の納入が2026年に遅れると表明。「われわれの事業は難しい立ち位置だ」と説明し、今後数カ月間で人員削減を進めるとした。
また同社は2024年7~9月期決算の見通しについて、1株当たり損益が9.97ドルの赤字、営業キャッシュフローが13億ドルの赤字になると公表した。(了)
(ニュース提供:時事通信 )
(ニュース提供元:時事通信社)
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
なぜ製品・サービスの根幹に関わる不正が相次ぐのか?
企業不正が後を絶たない。特に自動車業界が目立つ。燃費や排ガス検査に関連する不正は、2016年以降だけでも三菱自動車とスズキ、SUBARU、日産、マツダで発覚。2023年のダイハツに続き、今年の6月からのトヨタ、マツダ、ホンダ、スズキの認証不正が明らかになった。なぜ、企業は不正を犯すのか。経営学が専門の立命館大学准教授の中原翔氏に聞いた。
2024/11/20
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/11/19
-
ランサム攻撃訓練の高度化でBCPを磨き上げる
大手生命保険会社の明治安田生命保険は、全社的サイバー訓練を強化・定期実施しています。ランサムウェア攻撃で引き起こされるシチュエーションを想定して課題を洗い出し、継続的な改善を行ってセキュリティー対策とBCPをブラッシュアップ。システムとネットワークが止まっても重要業務を継続できる態勢と仕組みの構築を目指します。
2024/11/17
-
-
セキュリティーを労働安全のごとく組織に根付かせる
エネルギープラント建設の日揮グループは、サイバーセキュリティーを組織文化に根付かせようと取り組んでいます。持ち株会社の日揮ホールディングスがITの運用ルールやセキュリティー活動を統括し、グループ全体にガバナンスを効かせる体制。守るべき情報と共有すべき情報が重なる建設業の特性を念頭に置き、人の意識に焦点をあてた対策を推し進めます。
2024/11/08
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2024/11/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方