鉄道車両の車軸に車輪をはめ込む作業で圧力値のデータ改ざんされていた問題で、国土交通省は30日、全国の鉄道事業者156社に緊急点検を指示したところ、50社で改ざんされた車両が使用されていたと発表した。一部は作業を委託しており、実際に改ざん行為を行ったのは5社だった。
 国交省によると、データ改ざんしていた5社は、JR東日本、JR貨物、東京メトログループ会社の「メトロ車両」、京王電鉄子会社の「京王重機整備」、JR東子会社の「総合車両製作所」。いずれも会社側がこれまでに公表しており、国交省は鉄道事業法に基づく特別保安監査を実施している。 
 改ざんには至らないが、圧力値が社内で定めた基準を逸脱したなどの不適切行為も含めると、91社に上った。基準を超えた際の対応方法を定めていなかったケースもあったといい、国交省は近く、鉄道事業者や有識者を招いた検証会議を開き、作業方法の見直しを議論する。(了)

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