2024/09/25
防災・危機管理ニュース
石川県・能登半島北部を襲った記録的な大雨で、警察や消防などは25日も捜索を続け、3人の遺体が新たに見つかった。大雨による死者は計11人となった。輪島市を中心に約5000戸で断水が続いており、復旧の遅れを懸念する声も出ている。
女性1人の遺体が発見されたのは輪島市久手川町の捜索現場で、親族への取材で連絡が取れなくなっていた井角祐子さん(68)と確認された。同地区では塚田川の氾濫で複数の住宅が流され、女子中学生(14)と高齢男性の2人が依然不明となっている。
また、消防などによると塚田川の河口から東へ約1キロ離れた海岸でも1人の遺体を発見。性別などは不明という。
同市町野町曽々木の海岸でも1人の遺体が見つかり、身元確認を進めている。同地区に隣接する珠洲市真浦町では男性(70)が行方不明となっている。
県によると、死者はこのほか輪島市で6人、珠洲市で2人。行方不明者は珠洲市と能登町で計2人となっている。連絡の取れない安否不明者は輪島市門前町の中村菊枝さん(75)が追加され、計5人となった。
馳浩知事は25日、今回の大雨被害について、早期の激甚災害指定を国に要請する考えを表明した。断水箇所数に大きな変化が見られず、復旧が遅れる可能性があるとの見方も示した。
県によると、同日午後3時時点で、道路寸断による孤立集落は解消が進み、7地区16カ所で157人となった。一方、輪島、珠洲、能登の3市町の31カ所に避難所が開設され、514人が避難。約1700戸で停電が続いている。
〔写真説明〕氾濫した塚田川流域で安否不明者の捜索を続ける警察官ら=25日、石川県輪島市
(ニュース提供元:時事通信社)

防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/04/01
-
-
-
-
-
全社員が「リスクオーナー」リーダーに実践教育
エイブルホールディングス(東京都港区、平田竜史代表取締役社長)は、組織的なリスクマネジメント文化を育むために、土台となる組織風土の構築を進める。全役職員をリスクオーナーに位置づけてリスクマネジメントの自覚を高め、多彩な研修で役職に合致したレベルアップを目指す。
2025/03/18
-
ソリューションを提示しても経営には響かない
企業を取り巻くデジタルリスクはますます多様化。サイバー攻撃や内部からの情報漏えいのような従来型リスクが進展の様相を見せる一方で、生成 AI のような最新テクノロジーの登場や、国際政治の再編による世界的なパワーバランスの変動への対応が求められている。2025 年のデジタルリスク管理における重要ポイントはどこか。ガートナージャパンでセキュリティーとプライバシー領域の調査、分析を担当する礒田優一氏に聞いた。
2025/03/17
-
-
-
なぜ下請法の勧告が急増しているのか?公取委が注視する金型の無料保管と下請代金の減額
2024年度は下請法の勧告件数が17件と、直近10年で最多を昨年に続き更新している。急増しているのが金型の保管に関する勧告だ。大手ポンプメーカーの荏原製作所、自動車メーカーのトヨタや日産の子会社などへの勧告が相次いだ。また、家電量販店のビックカメラは支払代金の不当な減額で、出版ではKADOKAWAが買いたたきで勧告を受けた。なぜ、下請法による勧告が増えているのか。独占禁止法と下請法に詳しい日比谷総合法律事務所の多田敏明弁護士に聞いた。
2025/03/14
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方