【ソウル時事】人工知能(AI)を使った兵器開発に関してソウルで開かれた国際会議が10日、国際規範づくりに向けた宣言を採択して閉幕した。人間の判断を介さない完全自律型のAI兵器に対する懸念が高まる中、宣言は兵器の開発や利用に「人間の適切な介入が維持されるべきだ」と確認した。
 会議は、韓国やオランダなどが共催し9日から2日間の日程で、米国を含む90以上の国・地域の代表が参加。日本からは防衛省の大和太郎防衛政策局長や外務省当局者が出席した。
 採択された宣言は、AI兵器が誤作動などで「意図しない結果」を招き、紛争を激化させる可能性があると指摘。国際法に沿った兵器の運用を行うため、人間の判断が介在するように求めた。AIに核兵器使用の判断を完全に任せないことも訴えた。 
〔写真説明〕10日、ソウルで開かれた人工知能(AI)を使った兵器開発に関する国際会議で展示された無人水上艇の模型(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)