2024/08/27
ニュープロダクツ

NTTアドバンステクノロジは、全国の自治体を対象に、個人の状況に即したパーソナライズ情報を提供することで逃げ遅れゼロをめざす避難行動支援サービス「ニゲドキ」を展開する。避難促進にかかる自治体職員の負担を軽減し、他の災害関連業務への対応を可能にすることで、災害に強い安心・安全な地域社会の構築を支援するもの。現在、自治体職員を対象に、手持ちのスマートフォンで各機能を試せるトライアル提供(無料)を行っている。
同サービスでは、利用者が作成した防災行動計画「マイ・タイムライン」をもとに、災害の危険度が高まった際の逃げ時、避難タイミングを通知する。自宅だけでなく、勤務先や実家、支援する人がいる場所など、複数の箇所について、危険度に応じたタイミングの設定が可能。
同社の双方向・マルチデバイス対応の情報配信サービス「@InfoCanal」(アットインフォカナル)と連携することにより、戸別受信機に配信することもできるため、スマートフォン・タブレットの操作が不得意な高齢者やインターネットへ接続する機器を持っていない人でも利用できる。
「マイ・タイムライン」の作成は、親しみやすく直感的に操作できるUIに加え、一部操作の自動化により、特別な知識がなくても簡単に完了できる。作成した「マイ・タイムライン」は印刷にも対応し、スマートフォンが使えない状況でのバックアップとして利用できるほか、スマートフォンを利用できない人に対して支援者が代理で作成・印刷してわたすことも可能。
また、同サービスでは、土砂・浸水害の危険度分布、降雨情報、避難所の場所と開設・混雑状況を、地図上に重ねあわせて表示する。これにより、利用者の災害リスクをリアルタイムに伝えることで避難の判断を支援する。危険度は1キロメートル四方で表示されるため、広域なエリア単位での情報では感じにくい危険も感じることができる。
そのほか、同社は同サービスのトライアル提供で、「マイ・タイムライン」の作成について必要に応じて集合形式の講習会を開催し、担当者による説明と体験の機会を提供する。トライアルで得られた意見をもとに各機能・UIなどをブラッシュアップし、2024年度内にサービス提供を開始する予定。
防災・危機管理関連の新製品ニュースリリースは以下のメールアドレスにお送りください。risk-t@shinkenpress.co.jp
リスク対策.com 編集部
ニュープロダクツの他の記事
おすすめ記事
-
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/02/25
-
トヨタが変えた避難所の物資物流ラストワンマイルはこうして解消した!
能登半島地震では、発災直後から国のプッシュ型による物資支援が開始された。しかし、物資が届いても、その仕分け作業や避難所への発送作業で混乱が生じ、被災者に物資が届くまで時間を要した自治体もある。いわゆる「ラストワンマイル問題」である。こうした中、最大震度7を記録した志賀町では、トヨタ自動車の支援により、避難所への物資支援体制が一気に改善された。トヨタ自動車から現場に投入された人材はわずか5人。日頃から工場などで行っている生産活動の効率化の仕組みを取り入れたことで、物資で溢れかえっていた配送拠点が一変した。
2025/02/22
-
-
現場対応を起点に従業員の自主性促すBCP
神戸から京都まで、2府1県で主要都市を結ぶ路線バスを運行する阪急バス。阪神・淡路大震災では、兵庫県芦屋市にある芦屋浜営業所で液状化が発生し、建物や車両も被害を受けた。路面状況が悪化している中、迂回しながら神戸市と西宮市を結ぶ路線を6日後の23日から再開。鉄道網が寸断し、地上輸送を担える交通機関はバスだけだった。それから30年を経て、運転手が自立した対応ができるように努めている。
2025/02/20
-
能登半島地震の対応を振り返る~機能したことは何か、課題はどこにあったのか?~
地震で崩落した山の斜面(2024年1月 穴水町)能登半島地震の発生から1年、被災した自治体では、一連の災害対応の検証作業が始まっている。今回、石川県で災害対応の中核を担った飯田重則危機管理監に、改めて発災当初の判断や組織運営の実態を振り返ってもらった。
2025/02/20
-
-
2度の大震災を乗り越えて生まれた防災文化
「ダンロップ」ブランドでタイヤ製造を手がける住友ゴム工業の本社と神戸工場は、兵庫県南部地震で経験のない揺れに襲われた。勤務中だった150人の従業員は全員無事に避難できたが、神戸工場が閉鎖に追い込まれる壊滅的な被害を受けた。30年の節目にあたる今年1月23日、同社は5年ぶりに阪神・淡路大震災の関連社内イベントを開催。次世代に経験と教訓を伝えた。
2025/02/19
-
阪神・淡路大震災30年「いま」に寄り添う <西宮市>
西宮震災記念碑公園では、犠牲者追悼之碑を前に手を合わせる人たちが続いていた。ときおり吹き付ける風と小雨の合間に青空が顔をのぞかせる寒空であっても、名前の刻まれた銘板を訪ねる人は、途切れることはなかった。
2025/02/19
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方