強い台風10号は25日午後、小笠原諸島の西海上を北西へ進んだ。気象庁によると、27日午後に非常に強い勢力で鹿児島県・種子島近海に進んだ後、進路を北北東に変え、28日にかけて九州か四国、紀伊半島に上陸し、日本海側へ縦断する可能性が高い。西日本の太平洋側を中心に暴風や高波、大雨が予想され、厳重な警戒が必要という。
 交通が乱れる恐れもあり、同庁は早めの備えを呼び掛けている。
 27日に予想される最大瞬間風速は九州南部50メートル、四国と奄美35メートル、近畿30メートル。波の高さは四国8メートル、九州南部7メートル、近畿と九州北部、奄美6メートル。
 27日午後6時までの24時間予想雨量は多い所で、東海と四国200ミリ、近畿と九州南部150ミリ。その後、28日午後6時までの同雨量は、東海400ミリ、近畿と四国、九州南部300ミリ、九州北部200ミリ、中国150ミリ。
 10号は25日午後6時、小笠原諸島の西海上を時速30キロで北西へ進んだ。中心気圧は980ヘクトパスカル、最大風速35メートル。半径55キロ以内が風速25メートル以上の暴風域、半径280キロ以内が風速15メートル以上の強風域。 

(ニュース提供元:時事通信社)