2024/08/08
防災・危機管理ニュース
日向灘を震源とする最大震度6弱の地震を受け、気象庁は8日、初となる南海トラフ地震臨時情報を発表し、「巨大地震注意」とした。専門家は「『注意』が出たからといって確実に地震が起きるわけではないが、すぐに命を守れる行動ができるような準備をしてほしい」と訴えた。
気象庁によると、「注意」が発表された場合、「事前避難の必要はないが、日ごろからの地震の備えの再確認に加え、すぐに避難できる準備をする」などとされる。
臨時情報の制度設計に携わった福和伸夫・名古屋大名誉教授は「住んでいる場所の(予想される)災害の種類によって何をすべきか考えるべきだ」と指摘。「津波避難の時間がない場所に住んでいる方は、避難の仕方について改めて確認してほしい」と述べた。
さらに、すぐ行うべき対策として、家具の固定や避難場所・経路、家族との連絡方法の再確認、携帯電話やラジオの充電などを列挙。「日ごろから備えておくべきことだが、改めて確認してもらいたい」と求めた。
学校や仕事を休む必要はなく、海沿いなどでの作業も「緊急地震速報があるおかげで、ある程度安全にできる」と説明。「1週間は注意深く、しかし、普段通りに過ごしてほしい。今後、何度も(臨時情報が)出る可能性があるので、あまりいろいろな活動を止めてしまうのはよくない」として、冷静な対応も呼び掛けた。
〔写真説明〕東京都台東区の浅草寺で、地震を想定した訓練に参加する人たち(AFP時事)(資料)
(ニュース提供元:時事通信社)
- keyword
- 地震
- 南海トラフ地震臨時情報
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
なぜ製品・サービスの根幹に関わる不正が相次ぐのか?
企業不正が後を絶たない。特に自動車業界が目立つ。燃費や排ガス検査に関連する不正は、2016年以降だけでも三菱自動車とスズキ、SUBARU、日産、マツダで発覚。2023年のダイハツに続き、今年の6月からのトヨタ、マツダ、ホンダ、スズキの認証不正が明らかになった。なぜ、企業は不正を犯すのか。経営学が専門の立命館大学准教授の中原翔氏に聞いた。
2024/11/20
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/11/19
-
ランサム攻撃訓練の高度化でBCPを磨き上げる
大手生命保険会社の明治安田生命保険は、全社的サイバー訓練を強化・定期実施しています。ランサムウェア攻撃で引き起こされるシチュエーションを想定して課題を洗い出し、継続的な改善を行ってセキュリティー対策とBCPをブラッシュアップ。システムとネットワークが止まっても重要業務を継続できる態勢と仕組みの構築を目指します。
2024/11/17
-
-
セキュリティーを労働安全のごとく組織に根付かせる
エネルギープラント建設の日揮グループは、サイバーセキュリティーを組織文化に根付かせようと取り組んでいます。持ち株会社の日揮ホールディングスがITの運用ルールやセキュリティー活動を統括し、グループ全体にガバナンスを効かせる体制。守るべき情報と共有すべき情報が重なる建設業の特性を念頭に置き、人の意識に焦点をあてた対策を推し進めます。
2024/11/08
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2024/11/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方