2024/08/04
防災・危機管理ニュース
【ワシントン時事】米大統領選で民主党の候補指名が確定したハリス副大統領は、気候変動問題への思い入れが深い。過去には、米石油大手を追及したり、積極的な気候変動対策を提唱したりしてきた。環境保護団体などが相次いで支持を表明しており、踏み込んだ政策を打ち出す可能性もある。
「トランプ(前大統領)は、献金と引き換えに石油大手の言いなりになると言っている」。7月下旬、バイデン大統領から後継指名を受けたハリス氏が、陣営幹部との初会議でやり玉に挙げたのが、共和党候補のトランプ氏が掲げる石油など化石燃料の増産方針だ。
ハリス氏は、西部カリフォルニア州の地方検事時代、環境汚染などの犯罪を扱う専門部署を全米で初めて設置。州司法長官としては、有害物質の取り扱いを巡り、石油大手シェブロンなどと対峙(たいじ)した。クリーンエネルギーへの投資や脱炭素を目指す「グリーン・ニューディール」の支持者としても知られる。
環境団体にはハリス氏を支持する動きが広がる。気候変動問題を重視する議員や団体トップらは連名の書簡を公表し、「ハリス氏とともに気候変動と闘う」と表明。左派寄りの環境団体などで構成する「グリーン・ニューディール・ネットワーク」も支持を明らかにした。
米調査会社ピュー・リサーチ・センターによると、30歳未満の6割近くが、外交政策の優先課題に気候変動を挙げており、若者を中心に環境問題への関心は高い。
もっともハリス氏は具体的な政策に言及しておらず、未知数の部分も多い。今後、「ハリスカラー」を打ち出す中で、検証されていくことになりそうだ。
(ニュース提供元:時事通信社)
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
なぜ製品・サービスの根幹に関わる不正が相次ぐのか?
企業不正が後を絶たない。特に自動車業界が目立つ。燃費や排ガス検査に関連する不正は、2016年以降だけでも三菱自動車とスズキ、SUBARU、日産、マツダで発覚。2023年のダイハツに続き、今年の6月からのトヨタ、マツダ、ホンダ、スズキの認証不正が明らかになった。なぜ、企業は不正を犯すのか。経営学が専門の立命館大学准教授の中原翔氏に聞いた。
2024/11/20
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/11/19
-
ランサム攻撃訓練の高度化でBCPを磨き上げる
大手生命保険会社の明治安田生命保険は、全社的サイバー訓練を強化・定期実施しています。ランサムウェア攻撃で引き起こされるシチュエーションを想定して課題を洗い出し、継続的な改善を行ってセキュリティー対策とBCPをブラッシュアップ。システムとネットワークが止まっても重要業務を継続できる態勢と仕組みの構築を目指します。
2024/11/17
-
-
セキュリティーを労働安全のごとく組織に根付かせる
エネルギープラント建設の日揮グループは、サイバーセキュリティーを組織文化に根付かせようと取り組んでいます。持ち株会社の日揮ホールディングスがITの運用ルールやセキュリティー活動を統括し、グループ全体にガバナンスを効かせる体制。守るべき情報と共有すべき情報が重なる建設業の特性を念頭に置き、人の意識に焦点をあてた対策を推し進めます。
2024/11/08
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2024/11/05
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方