【バンコク時事】ミャンマー国軍トップのミンアウンフライン総司令官は31日、非常事態宣言を6カ月延長すると発表した。延長の理由について「総選挙の有権者名簿の作成に必要な国勢調査を実施するため」と説明した。しかし、国軍と抵抗勢力の戦闘が収まる兆しは見えず、実際に調査できるかどうかは不透明だ。
 2021年2月のクーデター後、非常事態宣言の延長は今回で6回目。全権を握るミンアウンフライン氏は今年7月以降、軍事政権の別の幹部の体調悪化に伴い「大統領代行」も兼務し、権力集中に拍車が掛かっている。軍事政権への批判を避けるため、総選挙の準備に取り組む姿勢をアピールする意図があるとみられる。 

(ニュース提供元:時事通信社)