東京ガスは17日、子会社のシステムに不正アクセスがあり、約416万人分の個人情報などが流出した恐れがあると発表した。業務を受託している全国51のガス・水道事業者などから提供された一般消費者の氏名、住所といった情報が含まれる。現時点では情報の不正利用は確認されていないという。
 不正アクセスを受けたのは、都市ガス関連設備の建設や維持管理などを手掛ける東京ガスエンジニアリングソリューションズ(東京)。既に外部からの接続を遮断する対策を講じており、警視庁などと協力しながら調査を進めている。
 6月25日に外部から侵入して情報を不正に送信する「スパイウエア」を検知。調査の中でシステムのIDなどが窃取されたことを把握し、情報流出の可能性があることが判明した。
 他にも、子会社の従業員ら約3000人分の個人情報も漏えいした可能性があり、その中には金融機関の口座情報約1000件が含まれているという。また、過去に取引があった法人などに所属する個人の情報も流出した恐れがある。
 東京ガスと家庭用の都市ガスや電気の契約を締結している顧客の情報は含まれていない。同社は「多大な迷惑、心配をかけておわびする。厳重なセキュリティー体制の構築による再発防止に取り組む」としている。 
〔写真説明〕東京ガス本社=東京都港区

(ニュース提供元:時事通信社)