【ワシントン時事】米共和党は15日、11月の大統領選に向け、トランプ前大統領の事実上の公約となる綱領を採択した。バイデン現政権が進めた気候変動対策や人工知能(AI)に関するルール整備を撤回。来年期限を迎える「トランプ減税」の恒久化を掲げた。対中政策では、優遇関税を適用する「最恵国待遇」の取り消しなどの強硬策が並んだ。
 共和党は同日、中西部ウィスコンシン州で開いた党大会で、トランプ氏を正式に候補者指名した。経済政策では、「歴史的な経済成長」「米製造業の再生」「雇用創出」を掲げ、バイデン政権が導入した政策の多くを取りやめ、前政権時代の路線に戻す政策を打ち出した。
 前政権の目玉だった個人所得税などの大型減税は恒久化し、児童税額控除は拡大する。飲食店員らが受け取るチップの非課税化を打ち出し、低所得者層の取り込みを図った。財政支出の削減も盛り込んだ。 

(ニュース提供元:時事通信社)