2024/07/09
防災・危機管理ニュース
名古屋工業大大学院の研究グループは9日、東京や大阪など8都道府県の1週間先までの熱中症搬送者数を予測し、インターネット上で公開を始めたと発表した。過去の気象データや搬送者情報を踏まえ、予測モデル式を用いて算出した。熱中症のリスク低減に向けた啓発のほか、消防による搬送者数の推定などへの応用が期待される。
東京と大阪以外で公開されたのは、北海道、宮城、新潟、愛知、広島、福岡の各県。研究グループの平田晃正教授(医用工学)らは、これらの地域の2013~19年(6~9月)の気温などの気象データと、約14万件の熱中症搬送者の情報を分析。気象庁の週間天気予報や、時期による暑さへの慣れなども加味し、予測式を用いて搬送者数を推測した。
サイトでは、東京の9日の予測値は223人で、15日は34人に減少。大阪は12日から増加し、15日には33人に上ると見込んでいる。データは毎日午前3時ごろ更新する。
平田教授は「指標を補助的に使ってもらうことで、熱中症をできるだけ防いでほしい」と話し、積極的な活用を呼び掛けた。サイトのURLは、https://heatstroke.jp/。
〔写真説明〕サイレンを鳴らし、緊急走行する東京消防庁の救急車
(ニュース提供元:時事通信社)
- keyword
- 熱中症
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
なぜ製品・サービスの根幹に関わる不正が相次ぐのか?
企業不正が後を絶たない。特に自動車業界が目立つ。燃費や排ガス検査に関連する不正は、2016年以降だけでも三菱自動車とスズキ、SUBARU、日産、マツダで発覚。2023年のダイハツに続き、今年の6月からのトヨタ、マツダ、ホンダ、スズキの認証不正が明らかになった。なぜ、企業は不正を犯すのか。経営学が専門の立命館大学准教授の中原翔氏に聞いた。
2024/11/20
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/11/19
-
ランサム攻撃訓練の高度化でBCPを磨き上げる
大手生命保険会社の明治安田生命保険は、全社的サイバー訓練を強化・定期実施しています。ランサムウェア攻撃で引き起こされるシチュエーションを想定して課題を洗い出し、継続的な改善を行ってセキュリティー対策とBCPをブラッシュアップ。システムとネットワークが止まっても重要業務を継続できる態勢と仕組みの構築を目指します。
2024/11/17
-
-
セキュリティーを労働安全のごとく組織に根付かせる
エネルギープラント建設の日揮グループは、サイバーセキュリティーを組織文化に根付かせようと取り組んでいます。持ち株会社の日揮ホールディングスがITの運用ルールやセキュリティー活動を統括し、グループ全体にガバナンスを効かせる体制。守るべき情報と共有すべき情報が重なる建設業の特性を念頭に置き、人の意識に焦点をあてた対策を推し進めます。
2024/11/08
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2024/11/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方