【ソウル時事】韓国軍合同参謀本部は1日、北朝鮮が同日早朝(日本時間同)、南西部・黄海南道長淵一帯から短距離弾道ミサイルと推定される計2発を北東に向けて発射したと発表した。
 1発目は約600キロ飛行し北朝鮮東岸の日本海に落下した。2発目は初期段階で異常が起きたとみられ、飛行距離は約120キロ。爆発して残骸が地上に落ちた可能性があり、聯合ニュースは、落下地点は平壌の東方と伝えた。
 韓国軍は、発射されたのは短距離弾道ミサイル「KN23(火星11)」と分析。北朝鮮は、ウクライナ侵攻を続けるロシアにKN23を輸出しているとされる。
 北朝鮮の弾道ミサイル発射は6月26日以来。北朝鮮は日米韓3カ国が同月27~29日に実施した合同軍事演習「フリーダム・エッジ」に反発。外務省の声明で「挑発的な示威行為だ」と非難し、対抗措置を警告していた。
 林芳正官房長官は記者会見で「わが国の領域や排他的経済水域(EEZ)へのミサイルの飛来は確認されていない」と述べた。韓国軍は「朝鮮半島の平和と安定を深刻に脅かす明白な挑発行為だ」と糾弾し、「米国や日本と関連情報を緊密に共有している」と強調した。 
〔写真説明〕北朝鮮の「KN23」と推定される短距離弾道ミサイル=2023年3月、撮影場所不明(朝鮮通信・時事)

(ニュース提供元:時事通信社)