2024/07/01
防災・危機管理ニュース
能登半島地震の発生から1日で半年を迎えた。地震による犠牲者は281人で、平成以降の地震災害では東日本大震災、阪神・淡路大震災に次ぐ規模となった。インフラ復旧や避難所解消が徐々に進む一方、倒壊家屋の大半はほぼ手つかずの状態で、災害の傷痕は癒えないままだ。
犠牲者のうち災害関連死は52人で、県などの審査会が認定した人を含めると死者は299人。家屋8万3980棟が被災し、県内外へ最大で約3万4000人が避難した。
6月27日現在の避難者は2288人まで減り、避難所は徐々に縮小。断水も土砂災害の危険がある山間部などの約1500戸を除き解消された。
被災地では仮設住宅の建設が進み、アパートなどを行政が借り上げる「みなし仮設」を含め、約1万7000人が入居した。石川県は市町から申請のあった約6800戸について8月中の完成を目指す。
一方、倒壊した家屋の公費解体は進んでおらず、申請を受け付けた約2万棟のうち、1万8000棟余りが未着手のまま。若い世代を中心に人口流出が深刻化し、被害が甚大だった奥能登2市2町では、元日から4カ月で前年同期比3倍の2600人減った。
4月時点の奥能登地域の高齢化率は約5割に上り、自治体などの見守りによる孤独死防止も課題となる。県や市町は国からの特別交付税で造成した約540億円の復興基金を使い、被災者の生活復旧や住宅再建、なりわい再建支援を本格化させる。
〔写真説明〕地震により焼失した朝市通り周辺に供えられた花=30日午前、石川県輪島市
〔写真説明〕地震で焼失した朝市通り周辺の様子を見詰める人=30日午前、石川県輪島市
(ニュース提供元:時事通信社)
![](/mwimgs/d/d/-/img_ddc7d45822974311ac4b2bf64bfd8a0554598.jpg)
![](/mwimgs/d/7/-/img_d7e7f6916b21d8648da53168cfab0cdf68970.jpg)
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年7月2日配信アーカイブ】
【7月2日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:富士山噴火における企業の対応
2024/07/02
-
-
-
サプライヤー企業が自分たちでBCP教科書を制作
自動車などの部品メーカーであるミクニのサプライヤー協力会「風の和」に所属する林工業は、同協力会のBCP分科会リーダーとして、所属する数多くの企業のBCP策定支援を牽引してきた。担当者の存在しない各サプライヤーがBCPに取り組めるよう、BCP分科会は積極的に関わる。この4月には「教科書」を発行し、各社のレベルアップを促している。
2024/06/27
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年6月25日配信アーカイブ】
【6月25日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:2024年第2四半期振り返り
2024/06/25
-
-
災害・停電時におけるオフィス内のCO2濃度帰宅困難者対策で社員が体調を崩さない換気量は?
停電が発生すれば、機械換気はできなくなり、オフィスでは室内の空気環境が悪化する。多くの人が留まれば、二酸化炭素濃度は高まり、体調悪化を招く懸念もある。災害時における室内の二酸化炭素問題について詳しい工学院大学建築学部建築学科教授の柳宇氏(博士:公衆衛生学・工学)に聞いた
2024/06/22
-
-
今年の夏の気象はどうなる?豪雨・熱波等の気象災害を予防する
今年の夏の気象はどうなるのか? 長梅雨、猛暑などの心配な予測も聞かれるところですが、気象が激甚化している昨今、企業も事前に情報を収集して災害の予防に役立てることが必要。社員への注意喚起も大切です。今夏の気象予測に関する情報と、その読み方・生かし方を解説していただきました。2024年6月18日開催。
2024/06/19
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方