製造停止の工場相次ぐ

3月14日午前の伊予灘を震源地とするM6.2の地震により化学メーカーを中心に、一部製品の製造がストップしていることが分かった。

山口県周南市にある出光興産・徳山工場では、この地震により、エチレンプラントから出火、約15分後には鎮火したがエチレンの生産が停止。現在も再開していない。

出光興産・徳山工場からエチレンの供給を受けている東ソーでは塩化ビニルモノマー(以下、塩ビモノマー)が、トクヤマでは塩ビモノマーとイソプロピルアルコールなどの製造が現在でもストップしたまま。日本における塩ビモノマー生産能力の約4割が停止したことになる。

エチレンを原料に塩ビモノマーが生産され、サプライチェーンでつながり水道管用のパイプや電線被覆材、建築用の資材など多岐にわたる製品が生産されるため、地震当初は生活への影響が大きく懸念された。現在、製造各社は在庫や代替供給を受けて対応中。関係者によると出光興産・徳山工場のエチレンプラントは近く稼働再開される見込みで影響は限定的だという。

この地震により、愛媛県西予市では最大震度5強を記録した。