2013/10/09
防災・危機管理ニュース
災対本部立ち上げから「アクションカード」使用など初の試みも
兵庫県養父市八鹿町八鹿の公立八鹿病院で5日、大地震を想定した集団災害医療訓練が行われ、医師、看護師、職員をはじめ、南但消防本部、美方広域消防本部の救急隊員や公立八鹿病院看護専門学校の生徒ら約150人が参加した。同院は兵庫県指定の災害拠点病院。

本部立ち上げからスタッフの参集・配置、物品・医療機器などの準備から患者受け入れまで、事前設定のない状態から開始。参集されたスタッフには、担当エリアと業務内容が明記された「アクションカード」が配布され、それに基づき行動する訓練を行った。災害現場統括指揮所から搬送要請を受け、負傷者を次々に受け入れて対応する訓練では、負傷者を治療するため優先順位を決めるトリアージが行われ、負傷者を赤(重症)、黄(中等症)、緑(軽傷)、黒(死亡またはその状態に近い場合)に振り分け。災対本部では常に傷病者の動向を把握した。
訓練最後には災害時に入院患者に提供する備蓄食を訓練参加者で試食した。
■実施日時:2013年10月5日(土) 9時35分~
■災害想定:朝来市中心部で震度5強(M7.3)の地震が発生し多数の家屋が倒壊、火災も発生
■訓練内容:重症から軽症までさまざまな模擬患者を設定し、災害現場統括指揮所から搬送要請を受け、患者を受け入れ対応
■訓練参加者:約150人(病院スタッフ約100人、看護学校生約30人、消防本部約20人)
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