ポータブル電源と持ち運べるソーラーパネルをセットで提供(写真:Jackery Japan)

Jackery Japan(東京都港区、高橋勝利社長)は、能登半島地震の被災地に対する支援として、同社のポータブル電源とソーラーパネルを無償提供している。製品を被災地へ迅速に届けるため、自治体への直接支援、災害支援団体経由での避難所への配布、取引先を通した製品支援などさまざまなルートを模索し、1月17日までに合計260台(2400万円相当)の製品を提供した。1月末現在も支援を継続している。

ポータブル電源から給電した調理機器での炊き出しの様子(写真:Jackery Japan)

同社は2019年の設立以来、CSR活動プロジェクト「Jackery Care」を通じて、令和元年東日本台風や令和3年8月豪雨の被災地に対して支援金の寄付やポータブル電源の寄贈を行ってきた。2022年3月には、緊急災害対応アライアンス「SEMA」に加盟している。

今回の地震では、規模の大きさから停電が長く続くと判断し、ポータブル電源やソーラーパネルの無償提供を決定。1月3日に支援活動の情報をSNSやプレスリリースを通じて拡散し、自治体や災害支援団体などとの連絡や被災地への輸送ルートの検討を進めた。

4日以降、被災地とつながりがあり、これから現地に向かう関係者の協力によって実現した輸送ルートで、石川県珠洲市高屋町を中心とした孤立地区や、能登町、輪島市の避難所に製品を提供。一方、金沢市内に製品の受け入れ場所が確保できたことから、6日に関東の製品倉庫から製品をトラック輸送し、翌日には珠洲市役所への直接提供を行った。

災害支援ボランティアの四番隊に託して製品を被災地へ(写真:Jackery Japan)

災害支援団体を通じた支援では5日以降、災害支援ボランティアの一般社団法人四番隊の支援活動を通じて、穴水町、輪島市門前浦上地区などの避難所に製品を提供。また、「SEMA」からの支援依頼を受けて5日にポータブル電源を発送し、輪島市および珠洲市への配布が行われた。7日には、一般社団法人OPEN JAPANの協力により、穴水町災害対策本部や、珠洲市で活動する医療チームに製品を提供。そのほか、10日にOPEN JAPAN、13日にピースウィンズに対し、ポータブル電源とソーラーパネルをセットで提供した。

製品をヘリコプターに搭載して被災地へ輸送(写真:Jackery Japan)

さらに、以前に取引のあった匠航空株式会社が一般財団法人国際災害対策支援機構の依頼を受けて被災地支援を行うなかで、避難所に設置する衛星通信サービス「Starlink(スターリンク)」への電力インフラとしてポータブル電源を提供。9日以降、匠航空のヘリコプターによって輪島市赤崎町、狼煙町、珠洲市大谷町の避難所へと輸送された。

同社は今後も引き続き、能登半島地震の被災地に対する支援を行っていく。また、CSR活動プロジェクト「Jackery Care」を通じて、積極的に災害支援や寄付などを行うほか、すでに加盟している「SEMA」、各自治体、NPO機構などとも連携を取りながら災害支援をサポートしていく。