(帝国データバンク)

帝国データバンク(TBD)は、1月17日、能登半島地震で影響を受けた企業活動についての調査を公表した。

能登半島に含まれる石川県と富山県の13市町村に、他の地域から営業所や工場などの拠点進出を行った企業は、2023年11月時点で890社で1300拠点と判明。そのうち工場は136社、177拠点。

市町村別で最も進出が多いのは約22パーセントの七尾市で293拠点。かほく市の148拠点、津幡町の134拠点が続いた。

国内の証券取引所に株式上場する企業、または売上高が100億円以上とする主要企業26社を対象にTDBが行った開示書類による調査では、約4割にあたる10社で生産を停止し、再開時期が未定。

(帝国データバンク)

能登半島に拠点を進出させた都道府県別の企業数は、トップの能登半島以外の石川県と次点の富山県とで586社、65%以上を占めた。東京都は76社で8.5%、大阪府が50社で5.6%となった。

TDBは調査をこう評した。

「能登半島に本社を置く4000社を超える企業と、他地域から能登半島に進出し事業活動を行う企業の合計は約5000社に達し、こうした企業からの供給停滞や遅延、取引の見合わせといった影響が今後次第に顕在化するとみられる。ただ、従業員や設備の安全確保が各企業にとって最優先事項である点や、アクセスが容易ではない状況を踏まえると、事業やサプライチェーン全体への影響が判明するまで長期間を要するとみられる」

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なお同社が2023年5月に、北陸4県に本社を置く577社に行ったBCP調査では、石川県はBCP策定済みが15.7%で全国平均よりも低く、策定中を合わせた場合でも全国平均には届かなかった。